タグ別アーカイブ: ドリルダウン

ワンクリックで詳細を深堀できるようにする~ドリルスルー機能~

【問題個所を深堀するドリルスルー機能を作成して、ダッシュボードを実用的なものにしましょう!】

数字が落ち込んだ時、上がった時に必要なのは「なぜ落ち込んだのか?」「なぜ上がったのか?」を把握することです

Power BIではドリルスルー機能という便利機能により、別ページで数字が動く理由をつかめるようになっています

上のGIF画像では1ページ目にて、円グラフ内にある3商品の中から深堀する商品を選択した後に、2ページ目で該当商品の時系列の動きを確認できるようになっています

ドリルダウンとは何が違うの?

と思う方もいらっしゃると思いますが、ページ内で機能するドリルダウンと違い、別ページに展開するのがドリルスルーと思ってもらえれば幸いです

詳細ページの準備

まず詳細な項目として見たいコンテンツ/ビジュアルを配置したページを作成しておきます

ドリルスルー項目の設定

下の画像の黄色に印をつけた箇所にて、詳細に見たい切り口を指定します

切り口として「商品」を指定したら該当商品の、「年」をしたら該当の年の内容のみがドリルスルーを設定したページの表示内容になります

フィルター項目の調整

ドリルスルーを行う際にフィルターをかけていると、フィルターした項目はドリスルーを設定したページに引き継がれます

上のGIF画像ではフィルターを行った事業年度月がドリスルーを設定したページに引き継がれています

このフィルターの引継ぎを行いたくない場合には、下の画像の箇所をオフにします

もちろん、フィルターの調整を行うのではなく、ドリスルー設定項目を複数指定することも可能です

複数指定する際には、単純に追加したいドリルスルー設定項目を下に重ねてください

ドリルスルー設定項目の表示

ドリルスルーする際に選択した項目を明示するには「SelectedValue()」というDAX式を使用してメジャーを作成します

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Power BIツアー~Power BIでマイダッシュボード作成・初級_1/8~

静から動へ!Power BIを活用して簡単・手軽にデータを分析可視化できるダッシュボードを作成しよう!】

今回の記事では、Power BIが何ができそうかについて、ツアーの形で知って頂こうと思います

ところで、

読者の皆さんは1つグラフを作成するのにどの位時間が掛かりますか?

「データ範囲を指定すれば、クリック1つでできるからそんなに時間がかからないよ」

という方もいらっしゃると思います

クリック一つでグラフを作成できるのは、グラフ作成用のデータが整っている場合です

 グラフ作成用のデータを作成するためにピボットテーブルを使ったり、VLOOUP関数でデータ間を紐づけたりなどの「データ成型」作業に物凄く時間がかかったことはなかったですか?

Power BIならば、データ取得➡データ成型➡ダッシュボード化まで瞬時に行えます

本来、データを可視化する目的はあくまで次の行動に繋げるためです

Power BIならばデータの可視化自体に時間をかけることなく、次の行動を始動するまでの時間を短縮することができます

 しかも、作成したレポート/ダッシュボードは「動きの中」でデータの勘所が把握できるようになっています

この「動きの中で」というのは実際のPower BIの画面を見ながら解説したいと思います

では、

本題に入る前に簡単にPower BIの全体像に触れます

Power BIは「Power BI Desktop」とクラウドにある「Power BIサービス」に分かれます

Power BI Desktopにてレポート/ダッシュボードを作成し、Power BIサービスで他の人に作成したレポート/ダッシュボードを共有します

Power BI Desktopは4つに画面が分かれています

・データ取得画面

・レポート画面

・データ管理画面

・リレーション管理画面

 上記の順番にて、Power BI Desktopの実際の画面を使用しながらPower BIが何ができそうかを解説させて頂きます

*Power BIサービスについてはまた別途、解説させて頂きます

データ取得

Power BIではあらゆる種類のデータがワンクリックで取得できます

エクセルファイルはもちろん、CSVやShare Pointのデータを取得できます

フォルダ内にある複数のファイルや、1つのファイル内にある複数のシートも一括で取得できます

レポート画面

レポート画面は主に3つの部分から構成されます

フィールド

こちらに取得したデータが反映されます

視覚化

こちらで様々なコンテンツを手に入れることができます

ページ

こちらに「フィールド」のデータや「視覚化」のコンテンツを反映します

無地のキャンバスに絵を描いていくようなイメージです

デモ

グラフ作成

レポート画面では、ピボットテーブルの感覚でグラフを作成できます

ピボットグラフをもっと進化させたイメージです

グラフ作成に使用したデータは、元々、Power BI Desktopに取得前は次のようにシートが分かれていました

しかも売上金額も合計処理はされていません

これらのデータはPower BI Desktop内で、合計処理と異なるデータ間での紐づけ処理をクリック操作で行います

ドリルダウン

ページ内に4つコンテンツがある状態からデモを始めます

ドリルダウンを行うと異なるコンテンツが連動します

階層を深堀する処理がクリック処理で行えるだけでなく、他のデータとの関係性が「動き」の中で分かるようになっています

下のGIF画像では「地域ブロック」➡「都道府県」➡「客先」の順でドリルダウンしていきます

 ドリルダウンの処理とともに他のグラフの表示も変わるので、データの全体像やデータ間の関係性が動きの中で理解できるようになります

「動きの中で分かる」という事は、静のグラフを複数見た時の様に「推測処理」をしなくていいのです

これは凄いメリットです!

アニメーション

Power BI Desktopではアニメーションが使えます

こちらは今回の初級の内容ではないですが、バー・チャート・レースという横棒が順位を争う様子を描いたグラフです

*データ出典:メディアレーダー

「ネット広告費がテレビの広告費を追い抜いた」という事実が動きの中でよく実感できます!

データ管理画面

 こちらは今回の初級シリーズではあまり解説を行う機会がありませんが、ちょっとしたデータ変換をしたり、新たな列作成・新たなテーブル作成が行えます

リレーショナル管理画面

こちらの画面では異なるデータ間の紐づけ処理が行えます

エクセル関数のVLOOUP関数で行う処理を思い浮かべてもらえれば分かり易いと思います

こちらの画面で、異なるデータ間の共通のキー項目を紐づければ、一括で複数列の紐づけ処理が行えます

VLOOUP関数のように、1つの列を紐づけるのに1つの関数をいちいち入力していくような手間は必要ありません

<まとめ>

今回の記事では、Power BI Desktopの機能を抜粋して見て頂きました

Power BIは機能があまりに多いので何を紹介するか悩ましいところでした

Power BIには「AI」のようなQ&Aという機能さえあります

今回は初級という事でかなり絞りこませて頂きました

Q&Aについては、また初級シリーズの中で紹介させて頂こうと思います

Power BIを使うメリットをまとめると以下の2点になります

・グラフなどのコンテンツ作成に使用するデータ作成の手間が省ける

 ➡データを可視化する時間を短縮できる。即ち次の行動にもつながりやすい

・複数のコンテンツが同時に動く「ドリルダウン」やアニメーションが使える

 ➡データの全体像やデータ間の関係性が一目で分かるようになる

ぜひ、次回から今回紹介した内容を詳細に解説していきたいと思います

初級編

第二回 ⇒データ取得

第三回 ⇒データ変換

第四回 ⇒リレーション作成

第五回 ⇒グラフ作成

第六回 ⇒アプリのダウンロード

第七回 ⇒積上げ棒グラグと地図グラフ

第8回 ⇒スライサーなどのページ調整


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スライサーなどのページ調整~POWER BIでマイダッシュボード作成・初級_8/8~

静から動へ!Power BIを活用して簡単・手軽にデータを分析可視化できるダッシュボードを作成しよう!】

前回でビジュアルコンテンツは揃ったので、今回は総仕上げとして、ビジュアルコンテンツ間の動きを調整しましょう!

柱は2つあります

1つ目はダッシュボード全体を客先別の切り口でフィルターをかける「スライサー」です

2つ目はデータの階層(例:地方ブロック⇒都道府県)間で表示を変えるドリルダウンを行う仕組みです

この2つの仕組みによりダッシュボードから多面的な洞察を得られるようになります

では、スライサーから解説をはじめます

スライサー

今回は「客先」でフィルターをかけます

まず視覚化から「スライサー」をクリックしてページにスライサーを挿入します

そしてフィールドには客先を設定します

今回はドロップダウンリスト型式で設定するので、下の画像の黄色の箇所をクリックしておいてください

するとスライサーが次の様な表示になります

スライサーで該当の客先を選択すると、ダッシュボード全体が連動します(連動させてない方法は後述)

ドリルダウン

ドリルダウンさせる場合には、事前に主となるビジュアルコンテンツ(グラフ)に階層を仕込んでおきます

それから、主となるビジュアルコンテンツの「黄色の箇所のマーク」をクリックし、「ドリルダウン」を有効にします

有効にすると次のような表示になります

これで、グラフをクリックしていくと同時にダッシュボード全体の階層レベルが変更されていきます

下に下げた階層を、上に戻るには次のボタンをクリックしてください

ビジュアルコンテンツ間を非連動にする

これまでこの記事では、スライサーにより全体をフィルターする方法とドリルダウンする方法を解説しました

ただし、実際には連動させたくないケースもあります

その場合はスライサー、もしくは主たるビジュアルコンテンツをクリックした状態で下の画像の「黄色の箇所」をクリックしてください

すると他のビジュアルコンテンツの右上の表示が変わります

上の画像では3つのマークが表示されていますが、下のマークをクリックすると非連動になります

<まとめ>

今回は、スライサー並びにドリルダウンの仕組みを解説しました

ドリルダウンと非連動のところは、特に取っ付き難いので、実際に何度か手を動かして試してみてください

今回は8回にわたって初級編ということで、Power BI Desktopでのダッシュボード作成を解説させて頂きました

今回の初級編だけでもかなりのダッシュボード作成が行えるはずです

ぜひ身近なデータをダッシュボード化してみてください!

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セルの値を変更するだけで読み込みを変更する方法~上級編15回

今回はエディタを開かないまま、セルの値を変更するだけで「クエリからの読込内容」を変更する方法を解説します

前回は、セルの値を「名前」にて設定し、詳細エディタ画面でコードに組み込みました

今回は、ドリルダウンという方法を活用します

日本語のドリルダウンと意味合いが少し違います

これはPower Queryの特徴的な処理であるとともに、M言語の分野にまで踏み込む処理でもあります

詳細については後程解説します

 今回解説する方法は、前回のように詳細エディタでコードを書かない分、処理は楽です

大きく分けて、2つの処理(①②)を行うだけです!

 まず、変更するセルの値をクエリにする際、クエリを「①ドリルダウン」します

次に読み込みの変更を行うクエリを開きます

そして、ドリルダウンした「クエリ名」をPower Queryエディタの「②数式バーにて組み込み」をすれば処理は終了です

なお、今回使うデータは2つの表から構成されます

1つは元データです

こちらが、上の②の処理の対象です

こちらのデータは、クエリに変換して「I列」にも読み込んでおきます

もう1つは、製品をフィルタリングする為のリストデータです

こちらが上の①の対象になります

こちらのセルの値を変更して、クエリからの読み込み内容を変更します

ちなみに、このセルの値は3つの値から選択できるようになっています

では、本格的な解説をはじめます

目次

1.リストのドリルダウン

2.ドリルダウンの組み込み処理

<まとめ>

1.リストのドリルダウン

まずはリストが設定されているセルをテーブルにし、エディタを開きます(事前にテーブル名:Productを設定しています)

では、冒頭に紹介した①ドリルダウンの処理をします

次のGIF画像のように「右クリック」した後に、「ドリルダウン」を選択します

上のGIF画像の数式バーにも注目してください

下の画像は、ドリルダウン前の時点での「数式バー」の表示です

エディタを開いた時、製品別の列がテキスト型に自動変換されていました

この自動変換は、次の画像の箇所で設定されています(こちらの画面はファイル⇒クエリ設定⇒クエリのオプション、で開きます)

ドリルダウンを行うと、次の画像の数式が表示されます

この{}は「自動で変換された型」の1行目という意味になります

つまり「1行のリストデータに変換した」という意味になります

試しに、3行を読み込んでドリルダウンしてみてください

2行は削除され、1行の内容に再変換されます

では、次に読み込み処理を行います

続きを読む セルの値を変更するだけで読み込みを変更する方法~上級編15回