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ガッツの日記 第7回 「エクセルとSharepointリスト」それぞれのいいとこどりをする方法

【今回の記事はデスクトップのエクセルの新たな活用方法の提案です】

ここ数年でSharePointリストなどのクラウドサービスを利用する人はかなり多くなってきています

クラウドはネットさえつながればどこでも使うことができ、特にSharepointリストは複数人でデータを共有して仕事するのに便利な機能が満載です

履歴の復元が行えたり、登録者や更新日時が確認できます

何より3000万行を蓄積できるのがいいです

エクセルはあくまで表計算ソフトであり、大量のデータを蓄積していくのには本来は向いてません

蓄積できる行数も1シート100万前後です

一方、使い慣れたデスクトップのエクセルをこれからも使用していきたいという方も多いと思います

特にVBAを使って業務を回してきたケースの場合は、そのままデスクトップのエクセルを継続的に使用せざる負えないです

ここからが本題です

実は、

Sharepointリストとデスクトップのエクセルを組み合わせて使用する方法があります

ADOという仕組みを使うと「Sharepointリストからエクセルへのデータ取得」「エクセルからSharepointリストへのデータ追加・更新」が自動で行えます

以前、私はこのADOを使用して「Accessとエクセル」を連携するシステムを開発したことがあります

この方法ならばAccessにデータを一元管理しながら、利用者各自のエクセルファイルにて作業を行うことができます

何が一番素晴らしいかというと、売上管理や商品管理などの各種エクセルにてマスタを共通利用できる点です

エクセルでデータ管理を行っていると、複数ファイルでのマスタの追加や更新などの処理が煩雑になりがちです

ADOを使用した仕組みの場合は、Accessにてマスタ管理を行えば、利用者の各種エクセルファイルにてマスタを自動でダウンロードして使いまわすことができます

今回の記事では、Accessの代わりにSharepointリストを使用するわけですが、クラウドで利用できる点なども含めてかなり効率的な仕組みができると考えています

VBAを使い込んでいた組織では、VBAを引き続き有効利用しながらクラウドを活用できるのも大きいです

以降の記事では、Sharepointリストの特徴なども交えながらデータ取得・追加・更新のサンプルコードを解説していきます

尚、今回の記事はVBA経験者を主な対象としていますのでその点は予めご了承ください

事前準備

ライブラリーの追加

ADOをVBAで使用する場合には、Visual Basicのツールタブ⇒参照設定からMicrosoft ActiveX Data Objectsライブラリを追加する必要があります

ここが抜けてしまうと、コードをいくら書いても動きませんので注意が必要です

サイトURL及びリストID

ADOを使用してSharepointリストをデータソースとして使用する場合は「サイトURL」と「リストID」を使用します

サイトURLについては分かりやすいと思います

上記画像の「sites」の後と「Lists」の前までがサイトURLです

リストIDは普段聞きなれないと思いますが、Sharepointリストの内部名のことです

今回の記事で使用するSharepointリストのリスト名は「Sales_Test」になりますが、別の名前/IDをADO内では使用します

リストIDの取得はこちらから行います

上の画像の「リストの設定」をクリックすると、次に開く画面でリストIDが取得できます

こちらの「%7B」と「%7D」の間がリストIDになります

共通構文

以下、サンプルコードを実際に解説していくわけですが、共通の部分があります

******

Dim objConnect As Object ‘ADODB.Connection
Dim recordSet As Object ‘ADODB.Recordset
Const Sharepointurl As String = ①”https://xxxx5.sharepoint.com/sites/TEST
Const listid As String = ②”b24faf63-1f23-xxxx-858e-278ead83f878

③Set objConnect = CreateObject(“ADODB.Connection”)
④objConnect.Open “Provider=Microsoft.ACE.OLEDB.16.0;WSS;IMEX=2;RetrieveIds=Yes;DATABASE=” & Sharepointurl & “;LIST=” & listid & “;”
⑤Set recordSet = CreateObject(“ADODB.Recordset”)

******

①②ではサイトURL、リストIDを設定します

③では、ADOとの接続を設定し、④で実際に①②のサイトURLとリストIDを通じて接続を行います

⑤では取得したレコード/行一式を格納する箱を設定します

Sharepointリストの列名を取得

本来であれば、早速データの取得のサンプルコードから紹介したいところなのですが、Sharepointリストの列名の取得から始めたいと思います

何故かと言うと、ここにSharepointリストの特徴の1つがあるからです

******

Sub getFields()
(共通)

With recordSet
①.Open “SELECT * FROM [Sales_TEST];”, objConnect
②.MoveFirst

Dim i As Long

③For i = 0 To recordSet.Fields.Count - 1

    ④Debug.Print recordSet.Fields(i).Name

⑤Next

   .Close

End With

objConnect.Close

End Sub

******

①にてレコードを該当Sharepointリストから取得し、②でレコードの最初に移動します

③~⑤でレコードの列名を繰り返し、イミディエイトウィンドウに表示します

取得した列名を見て頂くと、設定していない列が取得されます

ここがAccessと違うところです

一番上に出ているIDはレコードを追加すると「1,2,3・・・」と自動採番されます

このIDは今回もSharepointリストの更新で使用します

ちなみに、使用した接続やレコード一式は必ず閉じる/Closeするようにします

データの取得

Sharepointリストからデータを取得するには、2つの方法があり、列別に取得する方法とレコードセットを丸ごと取得する方法です。

列別

前述の列名で取得した「列名」をここで使用します

*太字の部分です

******

With recordSet
.Open “SELECT * FROM [Sales_TEST];”, objConnect
.MoveFirst

Dim i As Long

Do Until .EOF
  Debug.Print .Fields.Item("注文NO").Value
  .MoveNext
Loop

.Close

End With

objConnect.Close

******

一括

こちらは一括でSharepointリストからレコード一式をワークシートにコピーします

下のコードではSheet5のA2セルに一括でコピーしています

******

With recordSet
.Open “SELECT * FROM [Sales_TEST];”, objConnect

Worksheets("Sheet5").Range("A2").CopyFromRecordset recordSet

.Close

End With

objConnect.Close

******

もし、データが一行もない場合は「データが無かった旨」を表示できるようにすると便利です

.Open “SELECT * FROM [Sales_TEST];”, objConnect

If recordSet.BOF = True And recordSet.EOF = True Then
   recordSet.Close
   objConnect.Close
   MsgBox "該当するデータはありません。"
   Exit Sub
End If

データの追加

以下の①から⑧までを一式で使います

******

①recordSet.Open “[Sales_Test]”, objConnect, adOpenKeyset, adLockOptimistic

②objConnect.BeginTrans

③recordSet.AddNew
④recordSet.Fields("注文NO").Value = Worksheets("Sheet6").Cells(2, 1).Value
⑤recordSet.Fields("SalesAmount").Value = Worksheets("Sheet6").Cells(2, 2).Value

⑥recordSet.Update

⑦objConnect.CommitTrans

⑧recordSet.Close

******

①のadOpenKeysetadoLockOptimisticは他に指定する方法がありますが、こちらの方法であれば大概は問題ありません

④⑤で追加データをワークシートから読み込んでいます

追加データが複数行ある場合は「For ~ Next」内に③~⑥を入れてコードを書きます

そして最後に⑦を実行します

データの更新

前述のようにSharepointリストのIDを使用し、更新するレコードを指定するのがポイントです

ですので実際には、事前にレコードの取得をしておいてIDを特定できるようにする必要があります

******

objConnect.BeginTrans

①recordSet.Filter = "ID = " & Worksheets("Sheet7").Cells(2, 1).Value
recordSet.Fields("SalesAmount").Value = Worksheets("Sheet7").Cells(2, 2).Value
recordSet.Update

******

データの追加も同様ですが、接続が行えない場合は「ロールバック処理/もとに戻す」を行えるようようにしておくのがよいです

<まとめ>

今回はADOの仕組みにより、Sharepointリストからエクセルにデータ取得したり、エクセルからデータ追加・更新を行う方法を解説しました

今回紹介した内容は基本的な内容であり、実際には条件式を組み合わせるなど様々なパターンが考えられます

実はSharepointリストとADOにて接続する場合、1点厄介なことがあります

ADOで扱うSharepointリストに参照列が存在する場合です

上の画像の一番右、CustomerName列は参照列です

他のSharepointリストから参照しています

参照列をADOで取得すると、次の画像のように参照しているSharepointリストのIDに置き換わってしまいます

ですので、IDを変換する仕組みが必要になります

データ追加の時も、参照列がある場合には同様にIDを変換する仕組みが必要です

とにかくSharepointリストを扱う上では「ID」が非常に重要です

この点は強く意識しておきましょう!

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POWER AUTOMATE DESKTOPでエクセルをうまく活用する方法~

Power Automate Desktopをうまく活用すれば、VBAを覚えるよりも簡単にエクセル操作を自動化することができます

今回はPower Automate Desktop(以降、PAD)でエクセル操作をうまく行う方法を紹介します

ショートカットキーの操作

一般操作

PADのエクセルメニューは実際の操作内容と比べると豊富とは言えません

但し、ショートカットキーをうまく使うことでカバーが可能です

例として列の並び替えを行ってみましょう

下の画像のA列を降順にします

降順にするショートカットキーを確認するため、まずは「Altキー」を押します

すると、キー操作でエクセルを操作できるようになります

そのまま並び替えを行うと「Alt⇒A⇒SD」というショートカットキーであることが分かります

このショートカットキーを「キー送信アクション」に設定します

設定したキー送信前に並び替え範囲上にカーソルを置くことも重要です

これでショートカットキーで並び替えが行われるようになります

SUM関数

SUM関数をPADで操作する場合「=SUM()」とセルに入力する方法があります

実はPADの「キー送信」アクションでも行えます

ショートカットキーでは「Alt⇒Shift⇒=」ですが、PADでは=ではなく「OemMinus」と記述します

変数によるシート名設定

PADでは、操作するシートを選択する際には「アクティブなエクセルワークシートの設定」アクションを使用します

シート名の指定が頻繁に起こるようであれば、フローの最初で変数で指定できるようにしましょう

そうすれば、後でエクセル上でシート名を変更した際にPADの修正が楽になります

繰り返し処理

シート分割/ワークシート関数で余りを計算

下のGIF画像では1シートの内容を指定行数分で区切り、新シートに追加しています

最初はAllシートに18行あります

こちらのAllシートの18行をそれぞれ3行に分けて新規シートを追加することで、結果的に6シート追加されます

仕組みとしては繰り返し処理する行数(行位置)をカウントアップする際に、NO(1,2,3)を別シートに書き込んでいます

そしてMOD関数により3で割った余りを計算しています

つまり、繰り返し処理の際に次のような公式が成り立ちます

余り1(例:1や4)⇒別シートへのコピー開始行

余り3(例:3や7)⇒別シートへのコピー終了行

ですので、次の画像のような条件分岐処理を行えば指定行単位でのシート分割が行えます

上記画像の「intMod」は算出した余りの値です

intModが1の時には、コピー開始行の変数:rowStartに行位置を割り当てます

intModが0の時には、コピー終了行の変数:rowEndに行位置を割り当て、サブフローでシートを追加しコピーを実行します

この処理がそのまま他の業務で使えるとは思いませんが、役に立つと思える点が2つあります

1つはPower Automate DesktopではVBAのようにコード内での計算が行えません

ですので、今回のようにワークシート関数を埋め込んだ別シートで計算するのがとても有効なケースがあるはずです

2点目は、何かと余りを計算するMOD関数は使用機会が多いです

余りを活用すれば、思わぬ形で業務の定型化が行えます

下からの繰り返し処理

繰り返し処理は通常、上の行から行います

実は下から処理を行った方がうまく行くケースも多いです

一番分かりやすいのは、行削除を伴う繰り返し処理を行うケースです

上の画像で列1の値が「a」の場合に行を削除するとします

問題は5行目と6行目です

仮に繰り返し処理を行う際の行位置(行数)を変数:myRowで表現するとします

変数:myRowが5になった際には、行削除が行われます

*2行目が削除されるので、実際には4の時です

ここで、行6にあったaは行5に自動的に繰り上がります

一方、myRowは6になり、行6の処理に移ります

ですので、結果的に6行目(下のGIF画像では最初5行目*)のaが未処理で残ります

*上のGIF画像は2行目が削除された状態から始まっています

上のGIF画像では下のaが削除されてもbとcの下のaが残っているのがよくわかると思います

これが、繰り返し処理を下から行うと問題はなくなります

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: image-54.png

行位置を表すmyRowが6になった時に行削除行われ、次にmyRowが5になった時にも削除が行われるからです

つまり、行削除を行った時の以降の行の動きと繰り返し処理の方向が一致するからです

実際にフローについて解説します

下から繰り返し処理を行うために「変数を小さくする」アクションをうまく活用します

行位置の初期値は列の最終行にし、繰り返し変数を小さくしていき、変数が2未満になったら終了するようにします

繰り返し処理がうまく行かないケースは、この下からの繰り返し処理もぜひ検討してみてください

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お仕事の依頼

 実務を担う現場の方が使い慣れたエクセル。Excellent仕事術は、このエクセルを効果的に活用して、御社の業務改善やお困りごと解決の最適なスキームをご提案/ご提供します!

御社にこんな悩みはございませんでしょうか?

エクセル作業がブラックボックス化しており、膨大な人手がかかっている

分析資料は沢山あるが、業績改善に向けた課題や傾向が全く把握できない

プレゼン資料にどこかインパクトが無い

 Excellent仕事術では、これらの悩みに対して「現場重視」で現場の声を反映させながら解決策を提案します!

 ご相談自体は無料でうけたまわります。エクセルに関することであれば、どんなことでも幅広く「Excellent仕事術のガッツ鶴岡」へご相談ください!

プロトタイプ(試用版)の開発についても低価格で請負ます!

お問合先

Excellent仕事術の得意分野

VBA/マクロ開発

エクセル作業がブラックボックス化する理由は、大きく分けて3つあります。

エクセルシートのスパゲティ化

データのバケツリレー

エクセルファイルの共有

 Excellent仕事術では従来のIT部門では対応できなかったこの3つの問題を、これまで培ってきたマクロ/VBA開発力で解決します。

エクセルシートのスパゲティ化

 エクセルシートのスパゲティ化は、1シートに「データ」「計算」「作業スペース」を詰め込むことで起こります。

 異なる内容が詰め込まれている為、「どこの範囲がどの内容」で、「どの範囲とどの範囲がどのように絡み合っているのか?」が第3者に分かりにくくなります。

 スパゲティ化したエクセルシートは、作成した担当者しか扱えないだけでなく、データが不規則に蓄積されているため有効活用ができず効率化が行えません。

 スパゲティ化したエクセルシートを改善するポイントは、「データ」「計算」「作業スペース」を1シートに混ぜず、それぞれシート毎に集約することです。

 Excellent仕事術ではスパゲティ化したエクセルシートを、3つのステップで劇的に改善します。

・Firstステップ

   ➡ ヒアリング及びシートの中味の分析

・Secondステップ

   ➡ シートを「データ」「計算」「作業スペース」などの目的別に作成

・Thirdステップ

   ➡ 作業スペース・シートでの作業をVBAにより自動化

 改善したエクセルシートでの作業は効率化されているだけでなく、特定の担当者以外でも引継ぎの負担なく作業が行えるようになります。

データのバケツリレー

 エクセルファイルでデータを外部の会社や他部署とやり取りすることは、良く行われていると思います。

 データ活用の目的が外部の会社や他部署と違う為、「エクセルファイルの交換」はファイルやシート間での膨大な「データの転記処理」を発生させることになります。

 実は、VBA/マクロを活用すれば複数のファイルやシートの「データ取込み・変換処理」 を、一括で行うことができます。

一括処理のイメージ

 一括で「データ取込み・変換処理」が行えれば、膨大な転記処理から解放されるだけでなく、取り込んだデータを活用して「周辺業務」の効率化も行えるようになります。

 Excellent仕事術では、現場の声をお聞きして「データ取込み・変換処理」から「周辺業務の改善」まで徹底的にサポート致します。

エクセルの共有

 エクセル1ファイルで大量のデータを扱う場合によく出てくる問題として「共有」の問題があります。

 エクセルは表計算ソフトであり、本来は大量のデータを扱うには不向きです。1シートに蓄積できる行数に制限があり、蓄積データが大量だと動きが重たくなります。

 しかも、 1ファイルを複数の担当者で同時に共有して使用できない為、担当者に待ち時間が発生してしまい、どうしても業務効率が上がらなくなります。

 Microsoft社の製品では、データベースソフトとして「Access」があります。Accessであれば、行数に関係なく大量のデータを扱うことができ、複数の担当者で共有して使うことも可能です。

 ところが、Accessだと現場では行えない業務も中にはあります。特に「大きなクロス表での作業」などは、エクセルのような表計算ソフトを業務用にカスタマイズした表でないと効率があがりません。

 こういったエクセルでないと行えない業務を、複数担当者でエクセルファイルを共有しながら作業したい場合には抜け道があります。

エクセルとAccessをVBA技術により連携して使うという方法です。

 この方法であればエクセルとAccess、互いのメリットを組み合わせて業務を行うことが可能です。

 このエクセルとAccessn連携する仕組みでは、データはAccessに一元管理し、エクセルには都度、必要なデータだけ呼び出して活用します。

 このエクセルとAccessの連携を行う場合にポイントとなるのは「エクセルの役割」と「Accessの役割」の切り分けです。

 Excellent仕事術では、連携の仕組みを構築するだけでなく、業務を理解させて頂いた上で「連携のポイント」についても提案させて頂きます。

事例①

データ分析/統計処理

「数値/分析資料は沢山あるが、業績改善に向けた課題や傾向が全く把握できない」ことの主な原因は、鳥の目全体像を捉えることができていないことが考えられます。

 例えば「前期と比べて注文単価が何故下がったか?」について、注文単価自体の推移を見ても、単位荒すぎて「何故下がった」かはよく分からないはずです。

 逆に注文台帳を見ても、今度は単位細かすぎて「注文単価が前期と比べて何故下がったか?」はよく分からないはずです。

 では下に記述したように、注文を単価別にグループ分けして件数の推移を確認した場合はどうでしょう?

・低単価の注文件数の推移

・中単価の注文件数の推移

・高単価の注文件数の推移

 低単価の注文内容と高単価の注文内容では、注文に含まれる商品の違いや、注文した会員の行動や属性に違いが必ずあるはずです。

 低単価の注文件数の構成が高くなっているのか、もしくは高単価の注文件数の構成が低くなっているのか、を注視すれば「注文単価が下がった原因」はある程度見えてくるはずです。

 このように業績改善に向けた課題や傾向を捉えるには、必ず鳥の目でグループ別の推移を捉えることが必要です。

 このグループ別の推移を捉えるのに、必ずしも「データアナリスト」や「CRMソフト」が必要とは限りません。エクセルの集計機能と統計機能を駆使すれば、エクセルでも対応は可能です。

 Excellent仕事術では、これまで培ってきたエクセル集計技術と統計処理・技術を活用して、御社の数字分析のお手伝いをします。

会員分析

会員分析のポイントは大きく分けて3つあります。

・新規会員の獲得状況 ➡会員数自体の分母を増やせているか?

・新規会員の2回目のリピート状況 ➡新規会員が定着しているか?

・既存会員のリピート状況 ➡優良会員が確実に育成できているか?

 つまり、まずは「新規・既存」と「優良・非優良」の2つの切り口で会員のグループ分け(セグメント)を行った上で、会員のグループ間の移行状況を把握することが必要です。

 Excellent仕事術では上記の2つのグループの切り口から、更に深堀した切り口でグループ分けを行います。

そして、基本の「新規・既存」「優良・非優良」のグループに加えて、更に深堀りしたグループ間の移行率を把握するためのツールを提供します!

事例②

その他の分析

 Excellent仕事術では、発注・在庫分析や予算作成・中期計画のシミュレーションなども得意分野としております。

ぜひ、この分野についての悩み事もExcellent仕事術にお問い合わせしてみてください!

ダッシュボード化

 数字分析を行った内容については、社内で共有し、次の行動につなげていくことも大事なことです。

 Excellent仕事術では社内の効率的な業績報告、情報共有のために一目で現状を掴むことができるダッシュボードの作も行います 。

エクセルダッシュボード

プレゼン・資料作成

 競合他社とのプレゼン競争に勝つためには、「数字の魅せ方」に突破口があります。海外のエクセル活用事例をうまく取り入れた「数字の魅せ方」こだわりましょう。「数字なんてただの数でしょ?」。そんなことはありません。「目で見て、数字の変化がリアルにわかる」効率的な資料作成術を、Excellent仕事術/ガッツ鶴岡がご提供します

-シンプルで誰の目も釘付けにするグラフ関連資料の作成をいたします。

Excellent仕事術/ガッツ鶴岡の強み

業務分析の経験が豊富

-上場企業から創業期のベンチャー企業まで、様々な事業規模での業務分析の経験が豊富

-内部監査も含めた内部統制対策をとおして、業務フロー図等の作成・業務分析の経験多数あり。

数値管理の経験が豊富

-銀行や証券会社等の金融機関への数値説明・交渉の経験が豊富

-EC通販での予算管理や中期計画作成、各種分析などの経験が豊富

最新のエクセル技術

 Excellent仕事術/ガッツ鶴岡は、世界の最先端のエクセル技術を常にキャッチアップしています!

-海外では日本と違い、エクセルの新機能/便利機能をうまく使いこなして業務の効率化に成功している事例が沢山あります

-小難しいVBAコードや複雑な関数は必要ありません。Excellent仕事術/ガッツ鶴岡がお教えする世界最先端のエクセルの新機能を使って、効率よく簡単にエクセル作業ができるようになります。

-エクセルは元々、表計算ソフトです。データベースソフトではありません。しかしパワークエリという新機能を使えば、エクセルをデータベースソフトとしても使いこなせます

 Excellent仕事術のガッツ鶴岡がパワークエリとの連動を作成します/お教えします。

事例①

<商品管理システム/エクセルとAccessの連携>

 業務メンバー各自が業務に即したエクセルのクロス表を使用しながら、エクセルへの入力データはAccessファイルに蓄積して各自で共有する仕組みを構築

<改善前・課題>

★1つのエクセルシートに様々な業務データと入出力表が混在

・商品の特性上、入荷した商品を手動で分割・並べ替えて管理する必要があった

・商品の並べ替え順を各業務で使い回すため、1シート上に様々なデータが混在

データ蓄積型式が不規則になり、VBAなどの自動化手段の活用が不可能

・1ファイルをメンバー全員で共有して使用するため、業務メンバーに待ち時間が発生

<改善後・効果>

★業務データはAccessに一元管理し、エクセルの入出力画面を業務毎に分散

・データはAccessに一元管理し、ADOという技術を使用して、都度、必要なデータのみエクセルファイルに呼び出す仕組みを構築。このADOの技術により、1つ1つの業務に即した画面作成が可能になった。さらに他の業務メンバーがファイルを使っている間に発生していた待ち時間も削減できた。

・Accessに一元管理したデータを、RPAに連携して会計システムへの入力を自動化した。これにより、残業時間が1月あたり200時間減らすことに成功

事例②

EC通販における会員のセグメンテーション>

 会員の1年間の購買履歴とアンケートの集計結果を分析し、会員のセグメンテーションを実施。それまで一律にマーケティング施策を行っていたが、会員のセグメント毎の施策(例:セグメント別の割引率設定など)を実施できるようになった

実績

-商社・畜産部門向け商品管理システムの開発

 ➡エクセルとAccess及びRPAと連携処理

-客先マスタ登録業務用システム開発/エクセル・RPA連携

 ➡エクセルVBAにてRPA入力用データを成型

-EC通販会社での会員分析・マーケティング施策立案

 ➡エクセル分析ツールにて会員の購買履歴を統計処理にて分析

-EC通販会社向け在庫管理システム

 ➡適性発注率をエクセルを使用して分析

ストリートアカデミーで講師もしています

経歴

Excellent仕事術運営者:鶴岡 敦(ガッツ鶴岡)

 新卒で総合商社に入社後、ユニクロに転職。更にEC通販会社に経営企画室長として入社。

 EC通販会社にて膨大なデータ量に苦戦。必要に迫られて自らエクセル学習を重ねるうちに、 海外の活用例などを知るようになり、エクセルの可能性に目覚める

1993年慶應義塾大学商学部卒

2002年USCPA合格

大学在学中にプロボクサーとしてデビュー

現在もボクシングジムで練習を続けている

 

 

OneDriveのフォルダ内の全てのファイル・シートを自動変換する

今回はクラウド上のエクセルファイル内で使える、オフィススクリプト(旧VBA)とPower Automateの組み合わせで自動化処理を行います

やりたい事

OneDriveのフォルダに入れた「すべて」のエクセルファイルの「すべて」のシートを、事前に決められた内容に従って変換処理を行うことです

上の画像では、B2セルの①フォント文字を強調、②背景の色を黄色に、の2種類の変換が行われています

この①②の処理をすべてのファイル、すべてのシートで行います

ポイント

読者の皆様の中には、エクセルの記録マクロを使用した方が多くいらっしゃると思います

今回はエクセルマクロのクラウド版、オフィススクリプトで記録した内容を修正して活用します

修正した内容は、Power Automate/クラウド版RPAで動かします

Power AutomateでOneDriveのあるフォルダから全てのファイルの内容を取得し、エクセルファイルのみを選別して前述のオフィススクリプトを動かします

オフィススクリプト

記録操作

オフィススクリプトは「自動化」のタブから行います

自動化のタブをクリックすると「操作を記録」が行えるようになります

「操作を記録」を押した後に①フォント文字を強調、②背景の色を黄色、を行い「停止」を押します

「停止」を押すと、記録されたコードが「編集」から見れるようになります

コードで注目して頂きたいのは2つの点です

一つ目は「波括弧」です

{と}の間にB2セルを選択した処理が2つ書かれています

特に注目して頂きたいのが2点目です

こちらの「let」です

こちらはプログラミングの「変数」と同じ役割をします

「workbook.getActiveWorksheet()」すなわちファイル内の「アクティブ=選択・処理しているシート/単数」を「selectedSheet」に当てはめています

ですので、次に続くコードはselectedSheetすなわち「選択・処理しているシート/単数」 の 「getRange(“B2”)=B2セルの内容」 「getFormat=書式」 の 「getFont=フォント」 を 「setBold(true)=太くする」になります

次はこのletで設定する変数と、変数を使用していたコードの内容を変更します

コードの変更

この時点では、letで設定する「selectedSheet」は選択されているシートのみが対象になります

こちらを次のように変更します

「workbook.getWorksheets()」とすることで、ファイル内の全てのシート(sがつく複数形)にします

そして、次に取得したシートの全てに前述の①②の処理が行えるように修正を行います

要は繰り返し処理を行うのですが、繰り返し処理の構文*は次の通りとなります

*こちらのページのコレクションの箇所になります

for(let 変数2 of 変数1){

・繰り返し処理する内容1

・繰り返し処理する内容2

}

こちらの内容は英語の「All of ~」と同じになります

All of ~とすることで~の内容の全てが対象になります

この仕組みと同じです

ですので、letで取得したSheetsの全ての各シート:Sheetを変数2として設定します

ここで、では「Sheets」で設定した内容と「Sheet」の内容とは何が違うのか?と疑問に思われる方もいらっしゃると思います

対象は同じですが、Sheetsの方は複数形で全体そのものを指しています

一方、Sheetの方はあくまで全体の構成要素の一つ一つを指します

では、コードの修正の最後として「selectedSheet」を「Sheet」に変更します

こちらは「Ctrl+H」によって一気に変更することも可能です

コードの修正が完成したらコードの保存を行い、名称(allSheets)を付けます

Power Automate

Power Automateでは、フォルダ内にある全てのファイルを取得しつつ、各ファイルに対してオフィススクリプトを実行します

Power Automateではシナリオを実行するトリガー(起動条件*)をまず最初に選ぶのですが、今回は「インスタントクラウドフロー」すなわち手動でトリガーを選択します

*メールが届いた時、〇時に起動などを本来は選択できます

次にフロー名を付けて「手動でフローをトリガーします」を選択します

次の画面にて新しいステップを追加します

そして「OneDrive」を検索します

次にOneDrive関連のアクションから「フォルダー内のファイルリスト」を選択します

「フォルダー内のファイルのリスト」のアクションでは、該当のフォルダを設定します

この「フォルダー内のファイルのリスト」アクションにより、該当フォルダ内のファイルが一覧になります

ファイルの一覧は後述する「ID」という形で次のアクションに受け渡します

これで2つアクションが設定できました

次は「スクリプト(オフィススクリプト)の実行」アクションを設定します

スクリプトの実行アクションでは、前述のIDを指定します

上のGIF画像では、ファイル欄にIDを設定した途端に「Apply to each」というものが適用されています

これはeach/それぞれのファイルにスクリプトを実行するという意味になります

スクリプトは前述の「allSheets」を選択します

付け加えてスクリプトを実行するファイルは、拡張子が「.xlsx」に限定できるようにします

この限定作業には「コントロール」から「条件」を使用します

次に展開する画面で実際の条件を指定します

条件を設定したら、「スクリプトの実行」アクションは「はい」の下に移動します

これで「フォルダーから全てのファイルを取得」⇒「拡張子が.xlsxのファイルにてスクリプトを実行」のシナリオが完成しました

<まとめ>

今回はオフィススクリプトとPower Automateを組み合わせ、フォルダ内のエクセルファイルの全てのシートを変更する方法を解説しました

これは従来のVBAやRPAでは行えない処理です

クラウドの醍醐味がある処理だと思います

ぜひ試してみてください

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半自動でデータを仕訳をするためのマクロ~複数行・カーソル選択

【カオスな現場経験 x 分析力を組み合わせた、少し尖ったマクロのレシピ集】

 今回はデータ現物、もしくは他のデータを照合しながら「データの仕分け」を行いたい時に役に立つマクロ/VBAを紹介します 

 複数行をカーソルで選択した後、ショートカットキーでマクロを起動し、カーソルで選択した範囲の内容を自動で変更します

全てのデータを一括で処理できるわけではないですが、手動で行うよりは相当な業務削減になります

尚且つ、後でデータベースに取り込む想定なので、IDを自動で変更する内容になっています

上のGIF画像はシート上のコードを自動で変えるところですが、ユーザーフォームで内容も変えることができます

 ユーザーフォームは前述の通りショートカットキーで開くのですが、ユーザーフォームが開いた時には自動で修正後の商品コードが反映されます

以前、私は肉関連の仕事をした時があります

この仕事のデータ管理上の特徴は、入荷した肉を部位の特性に応じて仕分けをすることでした

全く同じ質の肉が入荷するわけではないので、こういった仕分けが必要になっていました

 私が関わる前は、現場担当者が書面上で仕分けを行い、別な担当者がエクセルのを手動で分けて「肉の仕分け状況」をデータ上で表現していました

この一連の作業をするのに毎週、複数人で相当な時間をかけていました

 つまり、列で仕分けをしているということは、人間が目で見ないと「入荷データが区分されている/IDが違っている」ことに気づけないのです

 他の言葉で言い変えると、「仕分け情報」をコードで表現できておらず、データベースに入荷データを取り込めない形になっていました

ですので、その後の作業も完全に手動になってしまっていました

仕分けした入荷データをデータベースに取り込めるようにする際に、活用したのが今回紹介するマクロです

以下が今回紹介するマクロの流れです

複数行・選択➡ショートカットキー/マクロ起動➡ユーザーフォームで内容確認・仕分け実行

 手動でデータを仕分けするよりはかなり高速で処理を行えるだけでなく、データベースにも取り込める形になっています

 このマクロは肉などの生き物関連の他にも、意外と活用機会があるのではないかと思いますので、役に立つ機会があれば幸いです

ポイント

専用IDの作成

 今回は現実にそんな場面が実際にあるかは別として、入荷データと現物の肉を見ながら商品コードを設定していく内容になっています

商品コードは3か所に分け、「ハイフン」で繋ぎます

最後の枝番は1をデフォルトに設定しておいて、現物を見ながら変えていくイメージです

例:A-1-1 A-1-2 A-1-3

カーソルの選択範囲を取得

カーソルの選択範囲は、開始行終了行の2つの行位置で範囲を取得します

ショートカットキーに紐づけたマクロを起動した後は、開始行と終了行の位置を取得して変数に格納します

開始行と終了行の位置を取得するコード

カーソルの選択範囲の開始行は次のコードで取得します

rowStart = ActiveCell.Row

カーソルの選択範囲の終了行は次のコードで取得します

rowEnd = Selection(Selection.Count).Row

ショートカットキーでマクロ起動

ショートカットキーは次の画面で割当することができます

枝番の自動繰り上げ

前述の通り、ユーザーフォームが開いた時には修正後の商品コードがユーザーフォームに反映されます

 商品コード(5桁)を別途、4桁で管理した上で(例:A-2-2➡A-2-)、4桁別に枝番の最大値を別シートで管理できるようにしておくのがポイントです

以下の流れで枝番の自動繰り上げを設定します

①ショートカットキーが押された時

・まずシートの内容を全て別シートにコピーします

 コピー元シート名:仕分けシート、コピー先シート名:最大値

・コピーされた内容は商品コードを4桁に変換します(例:A-1-1A-1-)。その上で重複を排除します

 同時に下の画像のように枝番最大値を1に設定します

最大値シート

・コピー元のシートの全ての行とコピー先のシートをMATCH関数により照合して、コピー先の最大値シートの枝番最

 大値を置き換えます。例えば、下の画像のようにコピー元の仕分けシートにてA-2-2という風に既に「A-2-」の枝

 番の最大値が2になっている場合には、コピー先の最大値シートの枝番最大値を2に変更します

シート間の照合

②ユーザーフォームの実行ボタンを押した時

・コビー先の最大値シートから、該当の商品コード(4桁)の最大値を取得し、取得した最大値に+1をした枝番を

 商品コード(4桁)の枝番にします

ユーザーフォームの内容をシートに反映

ユーザーフォームの実行ボタンを押したら、取得した開始行位置と終了行位置で指定する範囲にユーザーフォームの内容を反映します

<まとめ>

今回は、カーソルで選択した範囲を自動的に変換するマクロについて解説を行いました

カーソルで選択した範囲の開始行と終了行の位置を取得するのが最大のポイントです

このマクロを実際に使用する時には「処理を間違えた時にどうするの?」という疑問が出ると思います

間違えた時に修正を行えるようにするには、元のデータを別シートにコピーしておくのがいいと思います


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とてつもなく大きい表を扱いやすくする~動く条件付き書式~

【カオスな現場経験 x 分析力を組み合わせた、少し尖ったマクロのレシピ集】

とてつもなく大きい表を使っているときに迷子になることがありませんか?

「今、どの行どの列セルを扱っているんだろう・・・」

しまいには、ミスが怖いので表を印刷して「定規」を当てたりしたことはありませんか?

今回、この迷子対策として参考にしたのがこの記事です

参考記事

今回は迷子対策として、上の記事を基にした「動く条件付き書式」の事例を紹介します

この動く条件付き書式では、カーソルを置いた位置の行列の色が変わるので、「迷子対策」にはバッチリです!

紹介する事例は2つあります!

1つ目の事例は、CELL関数とROW関数、そしてCOLUMN関数を使用して条件付き書式を設定します

こちらは、手動で条件付き書式を設定する内容になっています

 *イベントプロシージャ―に1行コードを書く必要があります

この方法の場合には、重たいファイルの場合だと「条件付き書式」の動きがかなり重たくなります 

 2つ目の内容は、イベントプロシージャ―を使用して、カーソルが動く都度「条件付き書式」をマクロで自動設定します

 こちらは条件付き書式の範囲をで指定するわけではなく、「行列」双方向の2本の線で範囲を設定しますので、あまり動きを重くしないですみます

 後、2つ目の方法の場合には色をシート上で設定できるようにするなどの、実践的に使えるようにする為の工夫を複数行っています

こちらは、サンプルファイルをダウンロードして、実際の動きを確認できます!!

①条件付き書式を全て手動で設定

まずは、条件付き書式を設定する範囲を手動で指定します

その後、条件付き書式の設定画面を開き、ルールの種類の選択を「数式を使用して、書式設定する設定を決定」にします

「次の数式を満たす場合に値を書式設定」には、画像のような数式を設定します

数式:=OR(CELL(“ROW”)=ROW(),CELL(“COL”)=COLUMN())

*上の数式をそのままコピーする際には、が半角になっていることをご確認ください

これで条件付き書式の設定は終了です

実はもう一つ、仕掛けが必要です

イベントプロシージャ―を使用し、セルの選択が変更になった場合に「更新処理」を行う必要があります

 更新処理を設定するには、まずは、上の画像のように該当のシートで右クリックをして「コード表示」を選択します

 次に開いたVBE(Visual Basic Editor)画面では、下の画像の黄色の印の箇所がそれぞれ「Worksheet」「SelectionCange」になっていることを確認します

プロシージャ―には1行だけコード*を入れれば、条件付き書式の更新処理が設定されます

 *Application.ScreenUpdating = True

②都度、条件付き書式の範囲をマクロで設定

動く条件付き書式

こちらは、前述のようにこの「動く条件付き書式」を実践的に使えるように様々な工夫を行っています

各種設定シートというシートを設けてあり、様々な設定が行えます

工夫一覧

1.シート上での色設定

各種設定シートにて、色を指定すれば、条件付き書式で設定する色を変更できます

2.開始行や開始列の設定

条件付き書式の設定を行う開始行と開始列はシート上で調整できます

上の画像では開始行が6行目、開始列が1列目ですので下の画像のように色が変わります

3.停止・再開処理他

この動く条件付き書式は「停止」したい時があると思います

この際は、停止ボタンを押せば停止ができる仕掛けになっています

停止処理を行った場合には、停止前に設定された色が残ってしまっています

ですので、上の画像の消去ボタンを押せば「設定残り」の色は消去できます

コード上の工夫

こちらは、ごく簡単なポイントだけを解説させて頂きます

この事例は、前述のように条件付き書式の範囲が拡大したり縮小する場合も想定しつつ、処理が重たくならないようにします

こちらの場合は、色の付け方が、1番目の方法と変えてあります

カーソルがある位置が、色のつく範囲の最終行と最終列になります(1番目の方法も可能ではありますが、今回は極力色設定する範囲を小さくするという趣旨でこの方法にしました)

ポイント1 ⇒面ではなく、行方向1行、列方向1列で範囲設定

カーソルを移動させた際は、イベントプロシージャ―にてカーソル位置を取得します(Targetを引数にして取得)

カーソル位置を取得したら、2つ範囲を設定します

1つ目は行方向です。範囲の開始列は1列目などを固定で指定して範囲設定します

2つ目は列方向です。範囲の開始行は1行目などを固定で指定して範囲設定します

ポイント2 ⇒設定済みの条件付き書式は事前にクリアしておく

重複して条件付き書式が設定されないように、設定済みの条件付き書式はクリアしておきます

ポイント3 ⇒マクロ処理の途中でイベントプロシージャ―は止めておきます

1つの範囲に条件付き書式を設定した際に、更にイベントが起動してしまいますので、次の1行のコードでイベントを中止しておきます(後で再開が必要です)

Application.EnableEvents = False

<まとめ>

 今回はとてつもなく大きい表を扱う際、迷子にならないようにカーソルがある行と列の色を変える方法を紹介しました

但し、

特に2番目の方法などが当てはまるのですが、実際に業務で活用する場合は、さらに一工夫が必要です

 例えば、2番目の方法は設定済みの条件付き書式をクリアしてしまいますので、「迷子対策」以外の条件付き書式の設定が消えてしまうケースも想定されます

ですので、別途「迷子対策以外」の条件付き書式も自動設定する必要があります

 ちなみに、2番目の事例のサンプルファイルですが、こちらは複数のシートで「動く条件付き書式」を試せるようになっています

ぜひ、各種設定シートで「シート名」を変えながら試してみてください!

なお、コードについては非公開とさせて頂いていますので、予めご了承ください 

それでは、最後まで長文にお付き合い頂きありがとうございました!

 今回紹介した仕組みは、実務では更に工夫の余地があると思いますが、エクセルVBAならではの便利さが生み出せると思います!

少しでも、大きい表を扱う際の「イライラ」を消すことに貢献できたら幸いです

もし、質問や要望等がありましたら「お問合せ」からご連絡をお願い致します


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ゲームではじめるマクロ/VBA_導入編~映画の字幕学習のように学ぶ

 このコーナーではエクセルマクロ/VBAにて作成したゲームを楽しみながら「マクロ/VBAの学習を無理なく」そして「挫折することなく」学習しながら、同時にプログラミングにも強くなりましょう!

使用して頂くゲームは2千万人が学ぶKids学習用プログラミングゲームを参考にしつつ、斬新な工夫も加えています

ぜひ、お子様とゲームを楽しみながら有意義に勉強していきましょう!

*コード詳細表示のシートでチェックを外すと通常のゲーム機能だけになります

エクセルマクロ/VBAを覚えると、相当な業務削減の効果が見込めます!

「でも、マクロ/VBAは難しそう・・・」

もし、そんな風にマクロ/VBAの学習をはじめることを躊躇している方は、ぜひこのゲームで楽しみながら「慣れ」を作ってみて下さい

私は47歳からVBAを始めました

SEとしてVBAを始めましたが、とにかく無理やり慣れました

但し、

慣れ方にも工夫の仕方があるのに気づきました

その気づきをまとめたのがこのゲームです

繰返し処理や条件分岐処理などのプログラミングの重要概念も学べるように工夫してあります

 ゲームにはペンギンとオバケが登場します。ペンギンが迷路の中で壁にぶつからないように、事前に用意してあるコードを選択してオバケをつかまえられるようにしてください!

*めいろゲームは3部構成です

ところで、

何故、「エクセルの話にゲームが出てくるのか?」

その事についてはポイントが2点あります

1点目は、マクロ/VBAはコンピューターとのコミュニケーション言語である点です

2点目は、「英語映画の英語字幕」による学習についてです

まず1点目のマクロ/VBAが言語である点についてです

マクロ/VBAではコンピューターにコードで指示を出します

しかも、コンピューターに指示が的確に伝わるようにしなくてはなりません

「どのシート」の「どのセル範囲」の「何を」「どう変えるのか」

を正確にPCに伝えなくてはなりません

つまり、他のプログラミング言語も同様ですが、エクセルマクロ/も言語なのです

しかも、英語でコードを書きます

ですので、英語学習の要領でのマクロ/VBAの学習方法があってもいいのです

次に2点目、「英語映画の英語字幕」による学習についてです

これは英語の映画を、英語の字幕のまま見ながら学習する方法です

こちらは、映画の登場人物とスクリーンを介して疑似対話を行いながら、タイムリーに表示される英語字幕を通じて生きた英語が学べます

このゲームでは映画の字幕の代わりにコードが表示されます

通常のマクロだと一瞬で終了しますが、このゲームは違います

登場人物の動きに合わせて、コードを表示できます

ゲーム内の登場人物の動きに合わせてコードが表示されると、その意味合いを体感しやすくなります

今回、ゲーム内で表示されるコードについては、学習を始めやすいコードに絞ってあります

特に後述する「.」の使い方や「=」はこのゲームで慣れて頂きたいと思います

この「.」と「=」を使いこなすだけでもかなり効果が出ます

尚、

この記事では2つファイルが添付されています

ゲームの他に演習用ファイルがあります

演習用ファイルには、ゲームで出てくるコードが2つ書かれています

ぜひ、ご自身でコードを修正してみたりして、コードの動きを体感してみてください!

ゲームを楽しむ

前述の「めいろゲーム_1」をダウンロードしたら「めいろ1」のシートを選択してください

このシートではまず、コードをご自身で選択して設定します

選べるのは、ペンギンを右に1つ進めるか、下に1つ進めるか、だけです

コードを選択したら、下の画像の一番左にある「スタート」ボタンを押して下さい

もし、やり直す場合には、上の画像の真ん中にある「やりなおす」ボタンを押して下さい

ペンギンが動く際には、前述のように「.」、「=」を理解するためののコードが表示されます

特に、スタートボタンを押した後は、ユーザーフォームが表示されます

こちらは映画の再生を止めて「字幕」をじっくり確認するようなイメージになっています

Excel VBA超入門第1弾エクセルが自動で仕事する!マクロの魔法 文系・非IT職もできるプログラミング

 ユーザーフォーム内のOKボタンをクリックした後に、コードが実行されるので「コードの動き」が実感し易い仕組みになっています 

 もし、ペンギンがオバケをつかまえるのに成功したら、カーソルの動きのみですが、全コードがまとめて表示されます

もし、コードを表示せずに純粋にゲームを楽しみたい場合には、下の画像の箇所のチェックを外すようにしてください

表示されるコードの概要解説

「.」について

コード内に出てくる「.」については、「の」と置き換えて理解してみてください

*ちなみに今の段階では、コードについては完全に覚える必要はありません

①セルの選択/カーソルをセルに置く

ActiveSheet.Range(“B4”).Select

こちらのコードは、↓のような感じで「意訳」してみてください

カーソルがあるSheet内 範囲/Range 選択/Select

 ②1つカーソルを移動する

Selection.Offset(1,0).Select

こちらのコードは、↓のような感じで「意訳」してみてください

カーソルが選択してあるセル範囲/Selection 別位置 選択/Select

Offset(1,0)の場合は1つ下に、Offset(0,1)の場合には1つ右に移動します

「=」について

「=」については左辺の内容を右辺の内容に変えると理解して見て下さい

こちらのコードについては別な機会に演習で実際に体験してみて頂きます

値を入力する

ActiveSheet.Range(“B4”).Value = ActiveSheet.Range(“N1”).Value 

こちらのコードは、↓のような感じで「意訳」してみてください

カーソルが選択されているシート/ActiveSheet”の”B4セル”の”値/Valueを、カーソルが選択されているシート/ActiveSheet”の”N1セル”の”値/Valueに変える

演習

演習用ファイルで実際にご自身でコードを動かして、コードの動きを体感して見ましょう!

開発タブの設定

まだ開発タブを設定していない方は、まずは動画か、演習ファイルの解説シートを見てタブを設定してください

*開発タブの設定用動画(ファイルタブ➡オプション➡リボンのユーザー設定)

https://youtu.be/bjTGdVs77w8

コードを動かしてみる

演習ファイルの演習1シートにカーソルを置いてください

次の画像のマクロボタンをクリックすると「Sample1」という文字が見えるはずです

Sample1の文字は次ような感じで見えているはずです

Sample1が選択されているのを確認したら、右にある実行ボタンを押して下さい

すると、上の画像のようにB5セルが「選択されている/カーソルが置かれている」はずです

マクロを実行してみた後は、コードの中味を実際に見て見ましょう!

コードの中味の確認

では、下の画像の「編集」をクリックして、コードの中味を見て見ましょう!

「編集」をクリックすると下の画像の内容が見えます

ここからはご自身で修正してみて、コードの動きを試してみて下さい

例えば、上の画像だと「Selection.Offset(1,0).Select」と入力されています

ですのでコードを実行すると、上のコードでB4セルを選択した後に、1つ下のセルに移動しています

この「Selection.Offset(1,0).Select」「Selection.Offset(0,1).Select」と修正してみてください

すると、1つ目のコードで選択されたB4セルの一つ右隣りのC4セルが選択されているはずです

ちなみに、

下の画像のようにOFFSET関数は、通常の関数でもあります

=OFFSET(セル範囲,行指定,列指定)

この関数では、引数1番目で指定したセル範囲から行方向、もしくは列方向に移動した箇所を指定できますので、興味があれば試してみてください

なお、通常のエクセルシートに戻る際には、下の黄色につけた印の箇所をクリックしてください

<まとめ>

今回は、ゲームと演習ファイルを通じてVBAコードを体験して頂きました

マクロ/VBAの本質にこれから迫っていく「取っ掛かり」にはとてもいい内容だと思います

記事の冒頭でも述べましたが、マクロ/VBAはコンピューターとのコミュニケーションであり、的確に指示をコンピューターに伝えなくてはなりません

 今回経験して頂いたコードには「どこの/どのセル範囲」を操作対象にして、その操作範囲の「何を」「どうするのか」というコンピューターへの「的確な指示」に必要な要素が端的に詰まっています

この「的確な指示」とは具体的にはどういうことか?ということについては、また別な記事で解説したいと思います

まずは、コードを動かしてみる事、そしてマクロ/VBAを楽しむことが重要です!

ちなみに、サンプルファイルは「.xlsm」になっている点にも注目して下さい

この拡張子「xlsm」のように、マクロ/VBAの場合には通常のエクセル作業とは違ったルールがあったりしますが、それは後々、解説していきます

!ストリート・アカデミーにてゲームを使ったマクロ/レッスンも行っています ➡詳細

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ゲームではじめるマクロ/VBA~繰返処理を字幕で学ぼう!

前回は、めいろゲーム1を試してみて頂いた上で、カーソルを動かす簡単なマクロを試して頂きました

今回、まずはエクセルマクロ/VBA醍醐味である「繰り返し処理/ループ」を試してみて頂きます

この「繰り返し処理」はシステム全般醍醐味といっても過言ではありません

この繰り返し処理のおかげで、人間は退屈な処理から解放されています

ぜひ、めいろゲーム2を通じて、この繰り返し処理を体感してみてください

この繰り返し処理は通常のマクロ/だと一瞬で終わってしまい、結果でしか、実感する暇がありません
このゲーム形式だと、登場人物に合わせて表示されるコードにて、はっきりと繰り返し処理が行われている様子を実感できるのが大きなメリットです!

めいろゲーム2の遊び方

迷路ゲーム2のシートにて、L列の下にある「やり方」ボタンを押すとゲームのコード設定の方法が表示されます

このめいろ2では、めいろ1と違い「2つのコード」とそれぞれの処理回数の指定だけで「ペンギン」が「オバケ」を壁にぶつからないでつかまえることができるようにします

めいろ1とめいろ2は「めいろの内容」と「ペンギンとオバケの配置」は全く同じです

ところが、繰り返し処理を行うめいろ2の場合は僅か2行のコードを設定するだけで済みます

この2行へのコードの集約がまさに「繰り返し」処理の醍醐味です

ペンギンがオバケをつかまえた後は、カーソルの動きの動き(ペンギンの移動)について実行された「全てのコード」が表示されます

上の画像を見て「なんのことかさっぱり??」と思われたかもしれませんが、

次の章で、中身について解説していきます

繰り返し処理の中味を見る

繰り返し処理には様々な種類がありますが、今回はFor ~Next文に絞って解説を行います

上の画像の赤字部分が、構文になります(➡後は可変になります)

ForとNextの間に書いてあるコードを繰り返し処理をさせます

「繰り返し処理を何回行うか?」

の指定については、変数という概念を使います

今回はこの変数については「魔法の呪文」と割り切って話を進めさせて頂きます

上の画像の「Dim myCount As Long」とは、「myCount」を「整数の型式」にて変数として使うという意味になります

この変数の「myCount」は中学の数学で使う「X」のような意味で考えて頂いて結構です

数学の問題ではXに様々な値が入り、Yの値が変わっていきます

今回の繰返し処理のコードでは「As Long」として指定することにより、「myCount」に整数だけが入るというルールになります

ちなみに、myCountという名前は「i」などの他の名前にして頂いても結構です

さて、

この「myCount」はFor~Next文の中で、繰り返し処理回数をコントロールするのに重要な役割を果たします

「For myCount = 1」と指定することで、myCountは整数の1から始まり、

その後に「to 4」と指定することで、myCountを1つずつ増やして4になるまでFor ~ Nextの中に入るコードを繰り返し処理するという意味になります

実際にコードをいじってみよう

今回は演習2というサンプルファイルを添付します

サンプルファイルの中には3つのマクロが入っています

このうち「Sample1」は前回に使用したものです

今回は、Sample2とSample3を使用します

まず、Sample2です

Sample2を実行すると「メッセージ」が表示されます

では、「編集」ボタンを押してSample2の中味をみてみましょう!

本当に簡単な一文が書かれているはずです

MsgBox~この一文だけで「メッセージ」を表示させることができます

では、Sample3を実行してみましょう!

今度は3回メッセージが出てきました

Sample2と同じ様に中味をみてみましょう

めいろ2と同じ様な繰り返し処理のコードが書かれています

今回の場合には、Toの後が4からに変わっています

ですので、メッセージを出すコードが3回繰り返し実行されています

繰返し処理を体感する意味で、この「」を他の数字に変更してみましょう!

変更した上で実行すると、繰り返し処理を体感しやすいはずです

<まとめ>

いかがでしたでしょうか?

今回は、繰り返し処理について体験して頂きました

記事の冒頭でも書きましたが、この繰り返し処理はシステムの醍醐味です

この繰り返し処理を使いこなせると、エクセルを使う景色が変わってきます

今回の内容は、繰り返し処理の中でも一番、基礎的な内容です

この基礎形を理解しておくと、様々な形で応用が効きますのでぜひマスターしておきましょう!

!ストリート・アカデミーにてゲームを使ったマクロ/レッスンも行っています➡ 詳細


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ゲームではじめるマクロ/VBA~条件分岐に字幕で慣れる

前々回に試して頂いた「めいろ1」ですが、「X」の壁にぶつからないで「オバケ」をつかまえられたでしょうか?

もし、壁にぶつかると条件分岐処理によりペンギンは止まります

今回は、この条件分岐の処理を体験して頂きます

通常のIF関数の復習

今回は、前回使用した演習2のファイルからはじめます

このファイルのK8セルには上記のようなIF関数が埋め込まれています

ですので、「迷路の一の二/C4セル」に”X”が入力されていると”終了”の文字を出力します

このIF関数と同じ仕組みが、記事の冒頭の「カベにぶつかったとき」のマクロの処理に組み込まれています

壁にペンギンをぶつける

では、今回はめいろ1にて敢えてペンギンを壁/Xにぶつけてみましょう!

上の画像のように、コードの1行目で下に進むようにすれば、スタートボタンを押すのとほぼ同時に壁にぶつかります

上の画像では、数式バーに「X」と出ています

つまり、これはカーソルがある箇所にXが入力されているということになります

カーソルがある箇所のセルの中味が「X」の場合には、処理が止まるようにマクロが組み込まれているわけですが、コードにすると次のようになります

2行目の「End」は「マクロ処理」の終了という意味です

この「End」というコードが、1行目のIfからはじまるコードと3行目のEnd Ifに囲まれています

1行目のコードでは、IfとThenの間に「Selection.Value」というコードが入力されています

「Selection.Value」については、今の段階では次のように解釈しておいてください

「選択/Selectionした箇所 中味/Value」

つまり、「もし/If、カーソルが選択されているセルの中味が”X”の場合には」という条件式が「If Then」の の箇所に書いてあります

そして、条件に合う場合には、次の行から書いてあるコードを実行します

3行のEnd Ifは、条件に合う場合に実行されるコードの終点を示しています

条件分岐処理を体験する

では演習2のファイルに戻ります

こちらのファイルにあるSample3のマクロを開いてみて下さい

今回は、下の画像の「Visual Basic」のところをクリックしてみましょう!

すると「Sub Sample3()」の箇所がみえるはずです

こちらのマクロは、実行するとカウンターとして設定した「myCount」が1から3まで増える間にメッセージボックスを3回繰り返し表示します

では、今回はFor ~ Next文の中に次の3行を入力してみましょう

こちらのコードは「もし/If、1からはじまるmyCountが1の場合には、マクロを終了する」という意味になります

ですので、このIf文をMsgBox~の上に書くと、メッセージボックスは1度も表示されません

<まとめ>

今回は、条件分岐の処理を体験して頂きました

前回の繰返し処理もそうですが、この条件分岐処理は操作を記録して再生する「記録マクロ」では実行できません

ですので、繰り返し処理と同様にシステムの醍醐味といってもいい処理だと思います

ぜひ、手を動かして体感してみてください

尚、記事の中で無造作にマクロという言葉を使用していますが、こちらはVBAコードを集めたセット/一式ぐらいに思っていただければ結構です

ではまた次回もよろしくお願いします


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ゲームではじめるマクロ/VBA_セル変更

今回は3番目の迷路に取り組みます。今回のテーマは「セル変更」です

セル変更と聞くと、何をイメージしますか?

 セルの中の値でしょうか?こちらが一般的ですね。でもフォントの大きさや色などの変更もセル変更には違いないですよね

 VBAコードを書く際、セルが操作対象の場合にはセルの「何」を「どのように変えるか」を明確に指定する必要があります

 今回はセルという操作対象の値を変えたり、フォントのサイズを変えたりするVBAコードに触れて、VBAコードの作法に慣れていきましょう!

めいろ3を動かしてみる

今回、オバケをつかまえるのに書くコードはわずか2コードだけです!

右に行くか、下に行くかそれだけです

オバケをつかまえるまで、このコードをひたすら繰り返します

では、何を基準にして「オバケをつかまえた」とするのでしょうか?

それはカーソルの位置でしょうか?こちらはぜひ、事前に想像してみておいてください

ペンギンのサイズ

1回目の時に「.」は「~の」という風に解釈してみてくださいという記事を書きました

今回はこの点を深堀しつつ、「=」を使って「~に変える」という操作にも注目してみましょう!

さて、

めいろ3を実際に動かしてみると、ペンギンが小さくなったり大きくなったりします

こちらはセルのフォントを変更している訳ですが、表示されるコードに注目してみましょう!

Selection.Font.Size = 14

Selection.Font.Size = 20

こちらの2つのコードは「Selection/選択個所」「フォント」「サイズ」を「14/20に変える

そんな風に解釈してください

オバケをつかまえる

めいろ3を動かして、オバケの手前までくると、下の画像のようなメッセージがでます

Valueについては中味、もしくは値を解釈してみてください

ちなみにSelection.Offset(0,1)は「選択個所」「一つ右」という意味です

つまり、一つ動いた先のセルの中味/値がオバケの場合に「オバケをつかまえた」ということでこのゲームは動いているのです

下の画像がオバケをつかまえた際に出てくるコード一覧です

黄色の箇所に注目して頂きたいのですが、「選択個所値」と「オバケがいるセル値」が等しくなるまで(Do Until)2つのコードを繰り返すという意味になっています

<まとめ>

今回は、めいろ3を通じて「.」と「=」の使い方に慣れて頂きたいと思いました。この「.」と「=」の使い方を理解することは、マクロ/VBAのマスターへのかなりの近道になるはずです。

次回は実際に「.」と「=」を使ってコードを書いてみましょう


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