今回はRPAの導入による効果について記事を書きたいと思う
以前、雑誌にある企業のRPA導入事例が特集されていたので、購入して読んでみたことがある。何故、その記事に興味を持ったかというと、その企業はRPAベンダーも兼ねていて、話しを聞いたことがあったからだ。
話しを聞いた時にはその企業の売りはユーザー自身がRPAを開発したということだったが、実際の記事内ではまずは”年間○千時間の業務削減”の文字に目を引かれた
ところが、記載してあったロボット数で削減時間を割ると1ロボットあたり月3時間ほどの時間にしかならない
プログラミング経験が無いユーザーが一からロボットを作成したことを考えると、3時間程の効果では到底、作成に当たっての学習時間や作成時間自体も回収が困難だとは思ったが、よくよく文章を追いかけていくと”社員をストレスから解放する”とのその会社のRPA導入方針が記事内で強調されていた。実は時間ではなく人自体の働き方を変える意図が主だったことを理解した
つまり、何が言いたいかというと、RPAの導入効果については”時間だけに囚われてはいけない”ことなのだが、まずは自分のRPA導入経験の中で、時間だけでは測定できない効果が出た例を以下に列挙していきたい
1.滅多に行われない業務のRPA化
普段は行わない業務のRPA化が喜ばれたことがある。一見、不思議な感じはするが、普段行わないだけに、その業務を行う必要が出た時にはユーザーは一からマニュアルを見ながら行うらしく、それが相当苦痛だったらしい
2.月初1時間の削減
普段は暇だが、月末や月初は殺人的に忙しいという人も世の中多いと思うが、そんな業務集中の時期に1時間でも削減できると相当負担が減るのは間違いない。前述の月3時間削減のロボットにも通じる話だが、月初の前月の売掛金・集計業務を1時間だけ自動化したら大変感謝された
3.業務のタイマー化
毎日、決まった時間に行わなくてはいけない業務なのに、ついつい業務の多忙さに追われて忘れがちな業務をタイマー化(デスクっトップ型RPAをサーバー型のように使う方法についてはまた別途解説したい)したことで、”うっかり”が無くなり大変喜ばれた
自分の体験の中で代表して挙げるとしたらこんなところだが、他のも挙げたらきりがないだろう。
確かに削減時間が多ければRPAを導入する理由になりやすいだろう。ただ導入してすぐに大幅な削減にはつなげるのは難しく、最初はコストがかさ張るのが常だと思う
なので、まずは総削減時間を考える前に、RPAの導入によってどう働き、どう効果を上げたいのかをよく考え、RPAに何をさせるのかをよく考えていくのが、重要なことだし、RPA導入成功の近道になっていくと思う
最後に付け加えるが、最終的には総時間をどの位削減するのかを導入・運用の出口として絵を描いておくのは忘れないようにしておきたい
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