【フィルター使用は一見、簡単なのですが、後でとても分かりにくくなります・・・】
今回の記事では、メジャーを活用して人事データの要約を示すダッシュボードを作成します
よくフィルターを活用したダッシュボードを見かけますが、色々と問題があります
フィルターを開けないと詳細が分からず、一目で正確性を確認できません
後、フィルターをかけるビジュアルを間違えてしまったり、ミスが起こりやすいです
そして、そもそも、割合などはフィルターでは計算できません
それに対して、メジャーを活用すると、計算過程がとてもシンプルに分かりやすくなります
今回の記事では、メジャーを「シンプル」に活用した人事データのダッシュボードを作成します
ご紹介するメジャーの内容は、実際のダッシュボードを作成する場面でかなり使いまわしていける内容だと思います
但し、今回はメジャーを中心に解説させて頂き、詳細はあまり深く説明していませんので予めご了承ください
ポイント
メジャー専用テーブルの作成
前述のようにメジャー専用のテーブルを作成して、メジャーを集約すると後で分かりやすくなります
まず最初に「データの入力」を行います
仮の値をテーブルに入力しておきます(後で削除)
テーブル名はメジャーを集約するのに相応しい名前にします
こちらのテーブルに新たに作成したメジャーを集約していきます
CALCULATE関数
このDAX関数を知っておくだけで、かなりダッシュボード作りは変わってきます
エクセルのワークシート関数でSUMIFS関数です
SUMIFS関数では、条件を設定して合計を計算します
CALCULATE関数では、合計するSUM関数だけでなく、他の計算を行うDAX関数も使用できます
文法は次のようになっています
CALCULATE(計算方法,条件)
詳細については後述させて頂きます
カード
今回のダッシュボードではメジャーで算出した数値をカードで表示し、数値を強調します
そして、カードのタイトルを使用し、数値の中身を一目で分かるようにします
タイトルはビジュアルの書式設定の「全般」から指定します
作成するダッシュボード
今回は人事データを要約したダッシュボードを作成します
ビジュアルはカードを中心に使用して、要約データを表示します
使用するデータは以下のエクセルファイルを使用します
社員数カード
社員数はテーブルの行数から算出します
テーブルの行数は「COUNTROWS関数」により算出します
文法は()の中にテーブル名を入れるだけになります
社員数 = COUNTROWS(‘人事データ’)
男性・女性社員数
男性・女性の社員数はCALCULATE関数にて条件を付けて算出します
先ほどCOUNTROWS関数を紹介したので、CALCULATE関数とCOUNTROWS関数を組み合わせるイメージを持たれた方もいらっしゃると思います
その方法も正解なのですが、前述のメジャーで社員数を算出しているので第一引数にそちらのメジャーを使います
男性社員数 = CALCULATE(‘MEASURE'[社員数],’人事データ'[性別]=”男”)
第二引数では条件(列名=内容)を指定します
男性・女性構成比
構成比は割り算で算出します
割り算は「DIVIDE関数」で算出します
男性社員割合% = DIVIDE(①’MEASURE'[男性社員数],②’MEASURE'[社員数])
①は割り算の分子、②は分母になります
昇進済み・未昇進
未昇進数は「昇進してからの経過年数」が2年以上の人の数で定義します
そして、昇進済みについては「社員数-未昇進」を算出するメジャーを作成します
未昇進
CALCULATE関数の第二引数を>=で条件を指定します
未昇進 = CALCULATE(COUNTROWS(‘人事データ’),’人事データ'[昇進してからの経過年数]>=2)
昇進済み
前述の通り引き算で算出します
昇進済み = [社員数]-[未昇進]
その他
こちらは「年」の表示がデータにはないのに入っています
これはPower Queryエディターで「例からの列」で「年」の表示を入れます
「例からの列」の詳細は過去の記事で紹介していますので、ぜひご活用ください
<まとめ>
今回は、メジャーを活用したダッシュボードの作成方法を紹介しました
メジャーを使用すれば、フィルターを使用するより修正方法などが分かりやすくなり、ミスも減ります
ちなみに、
こちらは画像を使用しています
この画像はパワーポイントで作成し、イメージから挿入しています
画像はパワーポイントの「アイコン」からスライドに挿入して作成します
スライドに画像を挿入した後、ファイルの拡張子を指定して保存します
今回は以上です
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