RPAを作成すると、必ず「もしもRPAが動かなくなったらどうするの?ちゃんと仕様書を残しておかないと。○○さんがいなければ直せないのでは意味ないからね」という人がいる
これは正論である
但し、これはこれまでのシステムとは事情が違う。何故かというと・・・
1.RPAのメリット
これまでのシステムと違って、RPAは開発・修正が容易なのがメリットである。ということは、多くのケースで仕様書を書いている時間の方がRPAを開発・修正より多くの時間を割くことになってしまう。つまり仕様書の作成に時間をかけすぎるとRPAのメリットが薄れてしまう
2.RPAの対象業務の特徴
RPAの対象業務は、これまでのシステム開発の対象だった業務より単位が細かく、且つ、より現場に近い。よってRPAは開発した後も修正が様々な形で起こる可能性がある。ある時はRPA操作対象のアプリケーションが修正された・・・ある業務手順の考慮が欠けていた・・・、やっぱりああしたい、こうしたい・・・などなど様々な修正が起こる可能性がある。そのたびに仕様書を修正したいたら時間が無くなってしまう
上記に付け加えて、RPAが扱うアプリケーション、RPA機種、対象業務の分野・レベルの組み合わせによって事情が違うので、”これだ”という解決方法を述べることは現実的ではないが、仕様書を補完するヒントになると思えることは以下に羅列していきたい。
1.RPAシナリオ自体を仕様書にする
*以下、Uipathを想定して記述
➀シーケンス(箱)を構造化しておく
箱の見出しを見れば何のシナリオが書かれているかを分かるようにしておく
②Activityの見出しをきちんと記入しておく
そして、一番おすすめが
③コメントを丁寧に記入しておく
2.動画を活用する
RPA導入前とRPA導入後の業務の動画を撮っておく
1にも通じることだが、細かいことより、RPAシナリオによって何をしたいのかを分かるようにしておくのが、とても重要です
これは仕様書で細かい事を書いてある場合も一緒です
何故なら事情が分からない第三者がRPAシナリオを見たときに、細かいことを見てもあまり響かない、もしくはピンと来ないからです
逆な言い方をすればRPAの場合には直感的なもののほうが分かり易いはずです。スマホを最初に操作した時を思い浮かべてもらったほうが良いかもしれませんが、”何をしようとしているか”が理解できれば何とかなるものです
後、動画をとっておくと、万が一、RPAを当分動かせない時に動画をまねすれば業務を再現できる可能性が高くなります
3.1と2でカバーできそうにない箇所を画面コピーする
繰返し条件や分岐処理の条件設定など少し複雑で第三者に分かりにくいものはシナリオの該当箇所のコピーをエクセルに貼り付けたりした上で、コメントを添えておくといいでしょう
以上、自分なりの経験から回答になりそうなものを3つ羅列しましたが、仕様書の問題は本当に重要かつ解決が難しいと思います。ただ最後に言えるのは、RPAシナリオの各部分で何がしたかったのか?これを分かるようにしておくこと、これが最重要だと言うことです。この点を外さなければ何とかなるだろうとは思っています。
最後まで読んでいただきありがとうございました
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