タグ別アーカイブ: パワークエリ

6月25日にパワークエリ勉強会を開催しました

 6月25日にモダンエクセルの先駆者・Akira Takaoさんと、パワークエリを使いこなしている12名の参加者とで勉強会を行いました

 パワークエリを使いこなしている方でないと気づけない、問題点や課題をお聞きすることができ、とても有意義な勉強会になりました

参加して頂いた皆様、誠にありがとうございました

Akira Takaoさんスピーチ

 モダンエクセルを学ぶ上でのバイブルの2冊*を世に送り出したAkira Takaoさんには「パワークエリ・クエリの構造とテーブルの構造」と題して、パワークエリのM言語まで踏み込ん使用方法についてスピーチして頂きました

「Excelパワークエリ データ収集・整形を自由自在にする本」

*「Excelパワーピボット 7つのステップでデータ集計・分析を「自動化」する本」

 参加者の事前アンケートでは「M言語について学ぶ機会が少ない」との声を多数頂いていたので、絶好の学びの機会となり、多くの参加者から感謝の声を頂きました

参加者からの声

Akira TakaoさんからのM言語の解説はすごいびっくりしました! let~inがなくても成り立つなんて驚きでした!

Akira Takaさんのlet関連の話は勉強になりました

活用事例の発表

社内でExcel塾を開いているKTさんには、パワークエリ活用に向けた推進状況について発表して頂きました

なんと、これまで千人以上の方に講義を行っているということで、勉強会の参加者からも驚きの声があがりました

 ただ、講習後のパワークエリの活用率はまだ低いとのことなので、今後もっとパワークエリ自体の知名度を上げる必要があると感じました

参加者からの声

KTさんの事例は、真似をしたいと思っていますので、またどこかでお話しが聞けたら幸いです

質疑応答・意見交換

 質疑応答・意見交換の場では、事前アンケートで多くの質問を頂いていた「パワークエリのパフォーマンスを向上させる方法」として、主催者より「バッファー化」の技術について解説させて頂きました

 また、「ファイルにパスワードが付いている場合はどうするのか?」「パワークエリを使用しているファイルをレガシー共有する場合はどうするのか?」等、実務的な相談等もあり、とても有意義な議論となりました

参加者からの声

Accessとの比較や共有ファイル等、誰もが疑問に思うであろう点に関しましても、お話しが聞けて良かったです

またこのような会が開かれるのを楽しみにしております

前提の条件が厳しくても良いので、m言語などの技術に特化した勉強会を開いて欲しい

今後の勉強会の開催について

今回、初めて勉強会を開催させて頂きましたが、大いに刺激を受けました

 まだモダンエクセルの歴史は浅いため、実務的な事例についてはあまり蓄積されていない状態です

 今回のような勉強会を通じて、意見交換を行いながらノウハウを互いに共有する場があるのはとても有意義だと感じました

今後、継続して勉強会を開催していきたいと思っていますので、ぜひご協力の程、宜しくお願い申し上げます

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M言語に慣れる_4回目~特殊テンプレート作成~

【M言語は難しくない!】今回はカスタム列の隠れた裏技を使用して、特殊なテンプレートを作成します。今回は次の画像のように、「1対多」の関係の結合を「コードを1つ追加する」だけでサクッと行います

この処理は、従来であればVBAなどを覚えないとできない処理でした

M言語の仕組みを使えば、カスタム列・作成画面にて本当にサクッと作成できます

M言語の魅力のうちの一つといってもいい処理かもしれませんね!

今回作成するテンプレート

次の画像のように「担当者名のリスト」と「勤務日のリスト」から、各担当者別の勤務表を作成します

勤務表

上の画像の右側/E列とF列の表のように、担当者1人に対して、複数の勤務日を結合します

勤務表は、最終的には勤務日の右に「勤務開始時刻」や「勤務終了時刻」などを追加して使用するイメージです

 解説は、シート上の「担当者名のリスト/」と「勤務日のリスト/」から次の2つのクエリを作成した上で、Power Queryエディタ(以降エディタ)で操作を開始するところからはじめます

・担当者名のリスト ➡ Namesクエリ

・勤務日のリスト ➡ TimeTable

次のファイルに含まれる演習用の元データは、クエリを作成する前の状態になっています

目次

今回のポイント

データ形式の事前調整

各行に日付テーブル作成

作成テーブルの展開

条件式の追加による調整

シートへの読み込み処理

<まとめ>

今回のポイント

今回の「カスタム列」では、前述の通り「1対多」の関係で結合を行います

次の画像のように「」ではなく「テーブル」を結合します

この「テーブル」を結合するの点が、今回の解説の最大のポイントになります

今回作成する内容とポイントを確認したところで、本格的な解説をはじめます

続きを読む M言語に慣れる_4回目~特殊テンプレート作成~

M言語に慣れる_6回目~3種類の括弧~

【M言語は難しくない】Power Queryを扱っていると、3種類の括弧が出てくるのが分かります。 「M言語が難解」と感じる理由の一つは、この3種類の括弧が組み合わせられて出てくるからです。

・丸括弧 / ()

・角括弧 / []

・波括弧 / {}

特に下の2つの括弧の[]{}は、初めて見たときは意味合いが全く不明です

実は、この2つの括弧M言語を使いこなすための重要な鍵です

M言語を学ぶ目的の一つは、行列単位での一括処理からの脱却です

シート上でセルを扱うように、Power Queryエディタ上でも1つの値を扱いたいのです

少し、シート上でのセル操作についてお話したいと思います

セル名は例えば「A8」であれば、Aは列名で8は行番号です

この列名と行番号を組み合わせれば、望みのセルにたどり着きます

実は角括弧:[]はシート上の列名に、そして波括弧:{}行番号に相当します

今回はこれらの括弧に、次の2つの方法を通じて慣れて頂くとともに、それぞれの意味合いを掴んて頂きたいと思います!

なお、解説は今回を1回目として、2回に分けて行います

・既存のクエリから角括弧 / []と波括弧 / {}を使い、1つの値を参照する ➡1回目

・空のクエリから3種類の括弧を使って、テーブルを作成する ➡2回目

この3つの括弧の意味合いを掴んだ時には、M言語への苦手意識が薄れているはずです!

目次

今回のポイント

括弧を使ってデータ参照

<まとめ>

今回のポイント

今回の解説にあたっては、そもそも、Power Queryとは何なのか?という点がとても重要です

エクセルはもともと表計算ソフトであり、データベースではありません

Power Queryは、エクセルをデータベースとして使用できるようにするツールです

ですので、エディタ内ではデータベースとして使用するための「データの構造化」が行われています

この構造化が「Power Queryは何か?」を理解するためのキーワードです

まずは、構造化には4種類の概念があることを常に頭に入れておきましょう!

①値

値の種類には、主に次のようなものがあります

・1/ 整数(数値)

・b / テキスト(文字列)

・2021/03/04(日付)

今回の解説で使用する値の概念は、もっと本源的なものです

例えば、1は数字ですが、データベース上は2つの型式になりうります

今回解説する値の概念に照らすと、1は整数でもない文字列でもない、ただの「1」です

②リスト

①の値が、列方向に順次並べられたものです

通常の列とは違います

その点は後で解説します

③レコード

行方向に、複数の②のリストを1行で組み合わせたものです

④テーブル

上の②と③を組み合わせたものです

これらの4つの概念を頭に入れたところで、本格的な解説をはじめます

続きを読む M言語に慣れる_6回目~3種類の括弧~

Power Queryのステップ数を減らす3つの工夫

 Power Queryの便利な点の一つは、「適用したステップ欄」に操作履歴が自動記録される点です

 ただ、後々のクエリの操作性を考えると「ステップ数」は少ない方がいいですよね?

今回は「ステップ数」を減らす工夫を3つ紹介します!

「変更された型」のステップを減らす

 こちらは、過去の記事でも同じような事を書いていますので、ぜひそちらもご参照ください

 Power Queryでは列のデータ型とヘッダーの自動検出により、「ソース」ステップの次に、必ず「変更された型」のステップが追加されます

 後、途中でステップを追加した際、下のGIF画像のように自動的に「変更された型」が自動追加されることもあります

 一方で、変換タブにはきちんと下の画像のように「変更された型/列のデータ型とヘッダーの自動検出」のステップを追加する機能があります

ですので、変更された型ステップは「自動追加」する必要は必ずしもありません

 クエリを読み込む前、もしくは必要になった箇所に「手動追加」すれば変更された型ステップは減らすことができます

 変更された型ステップの自動追加を止める処理は、エディタ内の下の画像の箇所から行います

 ファイルタブ➡オプションと設定 とクリックすると「クエリのオプション」がクリックできるようになります

 クエリのオプションが開いたら、下の画像のように「型の検出」から3つの選択行えるようになっています

 一番下の「非構造化ソースの列の型とヘッダーを検出しない」にチェックを入れると「変更された型」ステップの自動追加は行われないようになります

同じ処理をまとめて行う

仮に、下の画像のようなデータがあったとします

このデータ内で次のように4つの処理を行ったとします

①フィルター:部門の列で「東京」のみを選択

②列の名前変更:部門➡東京

③フィルター:受注金額の列で「150万以上」のみを選択

④列の名前変更:受注金額➡150万以上

すると、次の画像のように4つのステップが①~④の処理に応じて追加されます

4つのステップが追加された結果、エディタ内は次の画像のようになっています

では、前述の①~④の処理の順番を次のように変えてみます

1.フィルター:①と③

2.列の名前の変更:②と④

すると、ステップは4つでなく2つとなります

 このように、同じ種類の処理をまとめて行えば、ステップ数は減らすことができます

列名の変更

 エディタ内で処理を行った際に、自動的に名前が変更、もしくは追加されている時があります

 上のGIF画像では、列の分割処理を行った際に「部門.1」と「部門.2」という名前が自動的についています

この場合、数式バー内では新たに追加された「列名」は赤字になっています

 では、この追加された「部門.1」「部門.2」の列名を下の画像のようにそれぞれ「」「」に変更してみます

 すると、下の画像のように「名前が変更された列」が適用したステップ欄に追加されています

 このステップについては、数式バーで直接、前述赤字 部分を変更することで減らすことができます

 数式バーで名前を直接・変更すれば、下の画像のように「位置によって分割された列」のステップの後のステップは消えています

<まとめ>

今回は、ステップを減らす為の工夫を3つ解説しました

 特に、最初に紹介した「変更された型」のステップを減らすについては、すぐに削減効果が出ると思います

 後に紹介した2つの削減工夫については、「効率的なクエリ作成」を意識していけば、自ずと「ステップ数の削減」につながるものです

今回の記事を機に、「効率的なクエリ作成」をぜひ意識してみてください

長文に最後までお付き合い頂き誠にありがとうございました

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【分析】Power Queryで手軽にABC分析

 

 ABC分析は「重点分析」とも言われ、分析手法の中でも最も基本的なものです。ところが、実際にエクセルでABC分析用の表作成を行おうとすると「データのバケツリレー」の手間を要します。データのバケツリレーは「列から列」へと続き、数式を細かく設定する手間もかかります。今回紹介する方法であれば、Power Queryエディタ画面(以降、エディタ)でシンプルに処理していけます!

以下が、通常のABC分析の表を作成するときの手順です

①重点管理する項目(金額など)を降順で並び替え

②①を累計で表示 ➡「=」から始まる数式を入力

③②を比率に変換➡ 事前に累計の値を算出 ➡累計の値で各行を割り算

④③をランク付け➡IF式を入力

もし、データの追加などがあったら、①~④の修正作業が必要です

もちろん、データ自体が変われば、①~④の更新処理が必要です

Power Queryであれば、一度、クエリを作成してしまえばデータ更新時に「ソース変更」「クエリの更新」をクリック処理をするだけで済みます

今回使用するデータと行いたいこと

使用データ

今回は、下の画像にある2つの列から構成されるデータを使用します

行いたいこと

前述の使用データの各行に、次の内容でランクを付けます

A ➡全体・販売個数の50%以下

B ➡ 全体・販売個数の80%以下

C ➡ 全体・販売個数の80%超

今回のポイント

今回使用する主な技術は、主に以下の1~3の内容です

1と2は過去に紹介した内容です

最後の3.List関数が今回の一番のポイントになります

1.並び替え/降順

まずは元データを降順で並び替えます

2.条件列の追加

「列の追加タブ」の「条件列」メニューでランク付けを行います

3.List関数

このList関数で累計値と比率を計算します

List関数は2種類使用します

まず1つ目は、List.Select関数です

リストから条件に沿う値を抽出し、リストを再作成します

書き方は次の通りです

List.Select(リスト,条件)

上の画像では、1~4の値からなるリストから、2超の値を抽出した上でリストを再作成しています

2つ目は、List.Sum関数です

こちらの関数は、直感的にも分かり易いと思います

List.Sum()の丸括弧の中に入れたリスト内の各値を合計します

但し、丸括弧の中に入るのはあくまでリストであり、列ではないことに注意しましょう!

では、今回のポイントを紹介したところで本格的な解説を始めます

尚、解説はエディタ内のみの内容になります

並び替え

まずは、エディタ内で販売個数を降順で並び替えます

累計値

算出ロジック

List関数を組み合わせて累計値を計算するのが、今回の記事の最大ポイントです

累計値を計算するロジックについては、次の画像を基にして解説します

通常のABC分析では、N行目のとN-1行目の累計値の合計を計算します

今回の記事では、上の画像のようにⅰ)N行目の値以上の値のリストを作成、ⅱ)ⅰのリストを合計、というⅰ)⇒ⅱ)の流れで行います

List.Select関数

まず、カスタム列・作成画面で「販売個数」列を挿入してA列を作成してみます

この処理だと下の画像のように、販売個数と同じ列ができるだけです

では、カスタム列・作成画面で前ステップ名(カスタム列を作成するステップの1つ前)を入れてみましょう

この段階では、前述の「降順に並び替えられたステップ」が前ステップです

下の画像が、前ステップ名を入れたカスタム列・作成画面の画像です

上の画像の内容でカスタム列を作成すると、次の画像のように各行にてリストが作成されます

このリストの中味は、一律に販売個数の列の内容です

この各行のリストから、前述のロジックの通り「各行の値以上」のリストを各行に再作成していきます

こちらのリストの再作成は、List.Select関数で行います

条件式は、一部、過去の記事で解説したカスタム関数の内容を使います

上の画像のように、「(x)=>」にてxを変数として宣言し、「x>=」を条件式とします

この内容でカスタム列を作成すると、行毎に作成されるリストの内容が変わっています

例えば、上の画像のように2番目の行であれば。2つの値しかリストの中にありません

では、前述の紹介したロジックの通りにリストが再作成できたので、List.Sumの解説に移ります

List.Sum関数

では、List.Select関数で作成したリストをList.Sum関数で合計し、累計を作成します

上の画像のようにカスタム列・作成画面に数式をセットしてOKボタンを押すと、累計の列がエディタ内に追加されます

比率

では、累計を計算したので「比率 =各行の累計値÷販売個数の合計値」 を計算します

販売個数の合計値の算出には、前述のList.Sum関数を使います

ちなみに、上の画像の「追加されたカスタム」とは前ステップ名です

ランク付け / 条件列

では、最後にランク付けを行います

ランク付けは「列のの追加タブ」にある「条件列」で行います

記事の冒頭にあったように、ランク付けの条件を「条件列の追加」画面に設定します

比率が0.5以下であれば ➡ A

比率が0.8以下であれば ➡ B

とします

上記の条件以外はCとして出力するようにします

この条件列を作成すれば、ABC用の表作成は完成です

<まとめ>

今回は、Power QueryでABC分析の表を作成しました

一番のポイントは、List関数を2つ組み合わせて「累計」の列を作成する点です

List関数の中には、常に「リスト」を指定します

M言語では、「リスト」と「」は明確に違います

今回の内容では、List関数の丸括弧の中は「ステップ名[列名]」で指定しました

この「ステップ名」を指定する場合があることを強く意識しておけば、後はそれ程難しい点はありません

 私は以前、企画の仕事をしている時にABC分析表を毎月作成しておりましたが、面倒で仕方ありませんでした

 今回、紹介したPower Queryの仕組みであれば、一度クエリを作成してしまえば、毎月ほぼ「ソース変更」「クエリ更新」をクリック処理で行うだけで済みます

分析で一番大事なのは、数字を解釈することです

 今回紹介した仕組みで、表作成を効率化して有意義な分析を行えるようにしていきましょう!

次回からはRFM分析の解説をはじめます!

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【分析】RFM分析の「R」を集計する

RFM分析は顧客を次の3つの指標で分類して、顧客別に施策を講じる手法です

Recency ➡ いつ?、Frequency ➡ 頻度?、Monetary ➡ いくら?

今回は、Recencyを顧客別に集計する方法を解説させて頂きます

 このRecencyとは、会員IDが含まれる注文データ内に出現する「顧客ID別の最終注文日」のことです

 まず何故、このRecency/最終注文日を分析するかという話しをしたいと思います

 例として最終注文日が1日前の顧客グループと、1年前の顧客グループを比較して考えて見ましょう

 最終注文日が1日前の顧客グループであれば、集計日段階では「稼働」の状態であり、こちらからアクションをしなくても再度リピートしてもらえる可能性が高いです

 一方、1年前の顧客グループに対しては「休眠」している可能性が高く、何らかのアクションをしないと、再度リピートしてもらえる可能性が低いです

 このように、顧客の最終日がいつか?によりアクションをすべき内容が違ってくるのです

今回はこの「最終注文日」をPower Queryでサクッと集計する方法を解説します

 こちらの「最終注文日」を集計する処理は、ピボットテーブルでも集計は可能ですが、Power Queryで行うと大きなメリットがあります

 Power Queryでは集計内容をテーブルに直接読込を行うことができるため、直接データを編集することができます

 一方、ピボットテーブルだとシートの別な場所にコピーしないとデータの編集が行えないのです

今回の使用データと行いたい事

今回の解説で使用するデータは、次の画像の注文データです

注文データは、注文日が2021年1月から3月までの期間で集計されています

 ですので、注文データ内では1つの顧客IDに対して、上の画像のように複数の注文日が存在したりしています

 これらの「1顧客IDに対して複数存在する注文日」の中から「最終注文日」を顧客IDごとに集計することが今回行いたい事です

 例えば、上の画像であれば「顧客ID / CO6324」の最終注文日「2021/03/12」を集計します

最終注文日の集計

では、実際に使用データから最終注文日を顧客ID毎に集計します

解説は、エディタ上から始めます

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: エディタ-2.jpg

 こちらの集計処理は、過去の記事でも紹介したグループ化により一瞬で終了します

まずは「ホーム」タブの「グループ化」をクリックします

するとグループ化・画面が開くので、次の画像のように各項目を設定します

グループ化項目:顧客IDの列

新しい列名:最終日

操作:最大

列:注文日

この上記の設定により、顧客ID別に最大/最終の注文日が集計されます

 例えば、3つ注文履歴がある顧客ID:C06234であれば下のGIF画像のように「2021/03/12」のみが集計されます

<まとめ>

 今回は、グループ化機能により注文データから顧客ID毎に最終注文日を集計しました

 グループ化・画面にて集計方法(操作)を「最大」で指定すれば、瞬時に最終注文日を集計できます

尚、「最終注文日」を集計した後は「最終注文日からの経過日数」を集計します

こちらについては、起算日を指定する必要があると思います

起算日の指定方法は主に2つあります

本日の日付を指定するM関数を使用する ➡ DateTime.LocalNow

・カスタム列・作成画面で日付を指定する ➡ #date(年,月,日)

今回は、#dateで日付を指定してみます

 上のGIF画像ではカスタム列・作成画面にて[最終注文日]から2021年5月14日の日付を差し引いています

 ちなみに、新たに作成された列は小数点が付いているので、後で整数に直す必要があります

  

 顧客ID別に「最終注文日からの日数」を集計し、過去の記事で紹介したABC分析の内容と顧客IDと紐づければ、顧客ランクとRecencyの関係性を分析することができます!

ぜひ実践してみてください!

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M言語に慣れる_10回目~グループ毎に連番作成~

【M言語は難しくない】今回はデータをグループ化した際に、1から始まる連番をグループ毎に作成する方法について解説します。この処理の仕方を覚えると、エクセルの使い方の幅が広がります

コードの採番や顧客の2回目のリピート状況把握など、使いみちは沢山あります!

しかも知られざるグループ化機能を使えば、1つのM関数を入力するだけでできてしまいます

まさに魔法です

ぜひ、実際に手を動かしてこの魔法を体験してください!

目次

今回のポイント

今回の使用データ

グループ化の実施

M関数の入力

<まとめ>

今回のポイント

今回のポイントは2つあります

グループ化

グループ化する際に、よく選択される操作は「合計」などです

今回は「すべての行」という操作を選択します

 この「すべての行」を選択して操作を行うと、グループ毎テーブルが作成されます

M関数作成

連番は「列の追加」タブの「インデックス列」のメニューから、クリック操作で簡単に作成できます

 今回は、既存のメニューは使用せず、カスタム列の作成画面から「Table.AddIndexColumn」というM関数を使用して「連番」を作成します

 M関数で作成することで、ポイントの1点目で作成されたグループ毎のテーブルを、関数の引数として指定できるようになります

今回の使用データ

今回は下の画像にあるデータの「部門」列をグループ化します

グループ化した後は、グループ毎に連番を振ります

以下が実際に使用するサンプルデータです

グループ化の実施

解説は、前述のデータをテーブル化し、エディタを開いたところから行います

エディタを開いたらまずは、グループ化を行います

グループ化は「ホームタブ」の「グループ化」メニューから行います

次に開いた画面では、前述のように操作を「全ての行」で設定します

・グループ化対象列 ➡ 「部門」列

・新しい列名 ➡ 「部門列」

・操作 ➡ 「すべての行」

空欄のままでOKです

上の内容で指定してOKボタンをクリックすると、エディタ内では次の画像のように、テーブルがグループ別に作成されています

続きを読む M言語に慣れる_10回目~グループ毎に連番作成~

【豆知識】どこの行と列が変わったかを調べる方法

大量のデータを扱っていると、2つの表を比べて「一体、どこの行が変わったのか?」を調べる時がたまにありますよね?

1万行を超すデータだと、関数を使ってもとても面倒な作業です

実はPower Queryの「クエリのマージ」において、結合種類を「完全結合(両方の行すべて)」に指定した上で、「条件列」を組み合わせると、簡単にできます

使用データと行いたいこと

下の図のように、「元データ」と「修正後」の2つの表があったとします

元データと修正後の間で「金額」が変わった行を「OK」「×」で判定して、新たな列に出力します

この「金額」が変わったという判定に当たっては、「ID」「客先」の組み合わせも考慮します

ですので、判定すべき個所は次の画像のようになります

今回のポイント

通常、クエリのマージを行った場合、結合の種類は次の画像の方法を使用するのが一般的だと思います

この場合は、2つのクエリの結合関係は次の画像のようになります

ところが、マージ方法を「完全外部」とすると次の画像のようになります

このマージ方法の場合、「片方の円しか無いものはどう出力されるか?」が今回の大きなポイントです!

では、それぞれの表からクエリ名が「元データ」「修正後」という2つのクエリが作成してあることを前提として、本格的な解説を始めます

2つのクエリのマージ

今回、2つのクエリをマージする際に気を付けることは、次の画像(列名の右横に番号が採番されていることに注目)のように照合列を複数指定することです

でないと、行の列の中で「客先」が変わっていても「判定」されません

照合列を複数指定する時は、Ctrlキーを押しながら選択を行ってください

条件列の追加

前述のクエリのマージを、展開する際には2つのクエリの違いが分かるように「元の列名のプレフィックス」にチェックを入れておきます

そして、マージしたクエリを展開すると次の画像のようになります

ちょっと上の画像だと見づらいので、1つのクエリの列だけ表示したのが次の画像です

「元データ」のクエリにしかない行は、プレフィックスが「修正後」の列では全て「null/空欄」となります

逆に「修正後」のクエリにしかない行は、プレフィックスが無い列が「null」になります

今回のポイントでも前述しましたが、金額が変わった行とは「金額自体」が変わった行と、「ID」や「客先」などの「行の情報」が変わった行の2つのケースがあります

「金額の列」はプレフィックスが「無し」と「有り」の2つがありますが、「行の情報」が変わった場合はどちらかが「null」になります

つまり、条件列を挿入して「金額」を比べれば、金額変更の2のケースが網羅できます

ですので、次のように条件列を指定します

まず条件設定です

上の条件が満たされた場合は「OK」を出力します

条件が満たされない場合には「×」を出力します

条件列を指定してエクセルシートに出力すると、次の画像のようになります

IDに注目して、「×」を見ていくと変わった行が一目瞭然です

<まとめ>

 今回は、マージの結合にて「完全結合」の仕組みを活用して2つの表から「変化した行」を判定する方法を解説しました

 Power Queryでは「元の列名のプレフィックス」を指定すれば、マージしたク エリを展開した際に「どのクエリ」の分なのかが列名で分かるのも便利です

今回紹介したのはキー列と金額の一番簡単なパターンでした

では、下の画像のような複数列がある場合に変更がある箇所を特定する場合はどうしたらいいか?

この場合は、1列を指定するパターンをまずは作ってクエリを複製してください

まずは電話番号を判定するクエリを作成します

その後に、クエリを複製します

そして、住所を判定するクエリに変更します 

今回はクイズやパズルのような内容でしたが、Power Queryの便利さに触れるにはとても良い内容だったと思います

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M言語に慣れる_12回目_例外処理

【M言語は難しくない】M言語でも、もちろん例外処理はあります!今回は、エラーが出た場合に「try ~ otherwise ~」文を使用してエラーを回避する方法について解説します。但し、今回は「try ~ otherwise ~」文だけの紹介ですので、前回の記事の追加としての位置づけになります。

目次

前回の内容

例外処理について

例外処理の記述

前回の内容

前回は、前行との差額を「括弧と連番」を組み合わせて算出しました

差額を算出する際は、1行目は前行が無いので、エラー対策を行わないとエラーになりました

ですので、if文を下の図のように入れることでエラーを回避し、「空欄/null」を出力するようにしました

続きを読む M言語に慣れる_12回目_例外処理

【M言語に慣れる】_14回目_複数行を1つのセルにまとめる

【M言語は難しくない】今回は複数行に拡散している値を、次のGIF画像のように「記号」をつなぎ目にして、1つのセルにまとめます

今回のポイント

今回のポイントは2つあります

1つ目は過去記事で紹介した「すべての行」によるグループ化です

この「すべての行」によるグループ化により、グループ別にテーブルを作成します

2つ目はリストの「値の抽出 / 1つのセルにリスト化」機能の活用です

こちらは、実際の例で見てみましょう!

空のクエリで次の画像のように、2つのリストを作成したとします

上の画像のリストを一旦、テーブル化した後、黄色に印を付けた「展開マーク」をクリックをすると「値を抽出する」が選択できます

上のGIF画像のように「値を抽出する」を選択した後は、リストの「区切り記号」を指定できます

「区切り記号」を指定した後は、下の画像のように1つのセルにリストの値が出力されます

今回使用するデータ

今回使用するデータは、次の画像のデータです

名前の列をグループ化し、グループ毎に「商品列に含まれる商品」を1つのセルに出力します

グループ化の実施

今回の解説は、使用データをエディタで開くところから始めます

上の画像にて、黄色の印を付けた「グループ化」をクリックします

なお、事前に「注文日」の列は削除しておきます

グループ化の内容は次の画像のように指定します

・グループ化項目:名前の列をグループ化します

・新しい列名:詳細

・操作:前述のように「すべての行」を指定します

・列:空欄のままでOKです

上記のように指定してOKボタンを押すと、エディタ画面は次のようになります

グループ化された名前毎に、テーブルが作成されています

次はグループ毎に、上の画像の商品列の内容をリスト化します

カスタム列の追加

前述のグループ毎にリスト化するには、カスタム列・作成画面を開くところから始めます

カスタム列・作成画面で、次の画面のように詳細列を指定すると、過去の記事の通りグループ毎にテーブルが作成されます

次の画像の「詳細.1」列が、上の画像から出力されたカスタム列の内容です

今回はテーブルではなく、各テーブル内の商品リストを出力します

リストを出力するには、カスタム列・作成画面にて次の画像のようにリストになる列を加えます

これで、商品リストが各テーブル毎に出力されます

各リストにカーソルをあてると「リストの中味」が次の画像のように見れます

こちらを前述の「今回のポイント」にて紹介したように、「展開マーク」をクリックし、「値を抽出する」から1つのセルにリストを出力します

値を抽出する」をクリックした後は次の画像のように、値を区切る記号を指定する画面が出てきますので、そちらで「記号」を指定してください

記号を指定したら、次の画像のようにグループ毎に1つのセルにリストが出力されています

応用編

仮に変換対象のデータが1列のケースも解説します

この場合は、一旦、カスタム列作成画面で「ダミー列」を追加します

こうすることで「グループ化」機能を前述のようにうまく活用することができます

<まとめ>

今回は複数の行の内容を、1つのセルに出力する方法を解説しました

ポイントは2つあり、まず1つ目はグループ化において「すべての行」を指定することです

この「すべての行」を指定すると、グループ毎にテーブルが作成されます

グループ毎にテーブルを作成したら、「カスタム列・作成画面」にて各テーブルからリストを作成しておきます

2つ目のポイントは、各リストの内容を「値を抽出する」機能にて1つのセルにリストを出力することです

今回紹介した方法は、それほど使用頻度は高くないと思います

ただ、今回の内容は、M言語の重要概念であるテーブルとリストを体感するのにいい内容だったと思います

 特にグループ化において、「すべての行」を指定してグループ毎にテーブルを作成するパターンは色々と応用できそうです!

ぜひ、実際に手を動かしてみて試してみてください

記事を最後まで見て頂き誠にありがとうございました

参考までに今回使用したファイルを添付します

次回は、M関数のText関数について2つ事例を紹介します

https://analytic-vba.com/power-query/m-code/begin-text-function/
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